「’13年11月3日でした。カップルでスクラッチを10枚買い、売り場のカウンターで削った男性が『当たってるよね』って。確認したら1千万円の大当たり。記念に、日付と金額を書いてもらいました」(東京都『宝くじ御徒町駅前センター』販売員・中野邦子さん)
その場で削り、マークがそろえば当たりとなるスクラッチ。1等は30万〜50万円が多いが、11月26日発売の『ちびまる子ちゃんスクラッチ 夢の当せん編 ストリームマッチ』はじめ、1等が1千万円に跳ね上がることも。どんな人が当てたのか、実際に当たりが出た売り場に聞いた。
東京都「新宿西口小田急線のりば前」の販売員・小古田綾子さんは、1千万円と400万円の大当たりに遭遇。
「1千万円は、スクラッチが初めての30代の男性でした。当たりの見方もわからない方で、まさにビギナーズラック。400万円は、就職活動中の男子学生さん。『この勢いで就職も決めます』と大喜びで帰っていきました。ご縁があるよう、5円玉で削った人に当たりが多いような気がします」(小古田さん)
スクラッチは「自分はいまツイてるかも」と感じたときこそ、買いどきなのだとか。群馬県「伊勢崎ベイシアモールチャンスセンター」では、こんな奇跡が。
「常連の70歳前後の男性が、サンプル用に店頭に飾っていた1枚を『これがいい』と購入したら、200円の当たり。『今日はツイてるな』と、続けて今度は3枚購入し、削ると2等・100万円が入っていたんです。『すごい、もう1回買うよ』と続けてまた3枚買い、その場で削ったら『この王冠が5個って、1千万円だよね』と。売っていた私たちが、声が出ないほど驚いていると、当たり券を無造作にポケットにしまい、銀行に向かわれました」(湯舟正樹店長)
この間、わずか数分、それだけの当たりくじがまとまっていた売り場自体のツキもすごい。宝くじ研究家の山口旦訓さんは次のように話す。
「このエピソードが示すように、スクラッチは直感勝負。ひらめいたら1枚でも即、購入することが大当たりへの近道ですね」