寄せられた相談や娘さんの不登校の体験を基にして、子どものSOSラインスタンプを作った盛島美奈子さん(左)と娘の楓さん=21日、南風原町 画像を見る

不登校に悩む母親や当事者を支援するブログを開設している南城市の盛島美奈子さん(46)はこのほど、不登校で悩む子どもたちの声を代弁した無料通信アプリ「LINE(ライン)」のスタンプを作成した。「うまく伝えられない言葉を、発信することができるきっかけになれたら」と思いを込める。

 

盛島さんが娘の楓さん(21)の不登校の経験をつづるブログ「小中学生で不登校になっても将来は大丈夫」に寄せられた多くのメッセージが、ラインスタンプを作成するきっかけになった。ブログには「思いを言葉にできない」と悩む不登校の子どもたちや、「どう声掛けをしていいか分からない」という保護者からの相談が多かった。

 

盛島さん自身も、楓さんが不登校になった時には「学校は行かせなければという思いが先走ってしまい、気持ちを酌んであげられず、校門まで引きずって連れて行ったこともある」という。

 

「お互いを思う気持ちや伝えたい思いを言葉で直接伝えるのが難しい。それなら身近にあるラインならばできるのではないかと思った」と盛島さん。娘の楓さんも「(不登校)当時は、自分でも気持ちがよく分からなくて、うまく言葉にすることができなかった。ラインスタンプがあったら伝えやすかったかも」と太鼓判を押す。

 

作成したラインスタンプには「ほんとうはいきたい」「じぶんでもわからない」「おこられるのがこわい」など、SOSを発信する子どもの声が優しいタッチのイラストとともに描かれている。子どもの声に加え「おかあさんがついているよ」「あしたはどうする」と保護者側の思いを伝えるスタンプもある。

 

盛島さんは「対面して言いづらいことなど、親子間のコミュニケーションツールの一つとして、活用してほしい」と笑顔で語った。

 

ラインスタンプは「毎日はなそう」で検索。「子どもSOS編」のほか、「親子会話編」「子どもの体調編」がある。

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