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「鼻は、鼻腔の入口に生えている鼻毛で空気中の大きな異物やゴミをキャッチ。その奥の線毛組織でより細かい異物も排出します。鼻呼吸は空気中のゴミや細菌、ウイルス、花粉などの異物の侵入を防ぐフィルターの役割を果たすと同時に、冷たい空気を温めてから肺に送っているので、体も冷やさないんです。いっぽう、口はフィルターや免疫の機能がありません。そのうえ、口呼吸で口内の粘膜が乾燥すると、免疫力が低下します。当然、病原体や有害物質の侵入を許し、感染症や炎症のもとになる=つまり、口呼吸は万病のもとなんです」

 

そう語るのは、内科医で「みらいクリニック」(福岡市)院長の今井一彰さん。体の治癒力を高めて健康にする方法を追究している今井さんは、「健康でいたければ、鼻呼吸にするべきです」と断言する。

 

口呼吸は、次のような「女性に多い悩み」にも直結するのだという。

 

「内臓が弱ってくるとお通じが悪くなって便秘に。いびきや睡眠時無呼吸症は眠りが浅くなるばかりではなく、いっしょに寝ている家族も眠れず、不眠になってしまうこともあります。さらに、免疫力が低下したり、アレルギー体質を引き起こしたりすることで、お肌のトラブルの引き金になり、アトピー性皮膚炎や湿疹などの皮膚の病気を引き起こしてしまいます」

 

ほかにも、顎関節症や高血圧、腎臓病や胃炎、アトピー性皮膚炎や関節炎などの原因に。外見にも影響が出る。

 

「口呼吸の人は、口を閉じていないために、顔の筋肉が十分に使われていません。顔の皮膚がたるみ、二重あごになったり、下あごの部分に梅干しのようなしわができます。さらに、くちびるが乾燥してガサガサになってしまいます。加えて、食事するとき、空気の通り道を作るために、片側だけでかむという習慣ができます。すると顔がゆがんで左右の目の大きさが変わってしまうことも」

 

かくも恐ろしい口呼吸。多くの人が気付いていないというから、次のチェックシートで確かめよう。

 

【口呼吸チェックシート】

□口を閉じたとき、あごに梅干しのような膨らみとしわができる
□くちびるがいつも乾いている
□朝、起きたときに喉がヒリヒリと痛む
□睡眠中、いびきや歯ぎしりがある
□口臭が気になる
□激しい運動をしている
□食事中に頻繁に水やお茶を飲む
□左右の目の大きさが異なる
□舌の側面に歯形がついている
□二重あごである

 

結果はチェックが、〈3〜4個〉ときどき口呼吸になっている可能性が高い。〈5〜6個〉かなりの頻度で口呼吸になっている。〈7個以上〉ほぼ100%口呼吸になっている。

 

顔がたるんできた――それは口呼吸が原因かも!

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