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猛暑が続くこの季節。風物詩となっているのは、背筋がゾクゾクするような怪談話。でも“怖い話”に登場する妖怪たちも時代とともに変化してきているよう。そこで、その生態をまとめた最新版“妖怪事典”をお届け!

 

「『赤い部屋』というIT妖怪が、いまネット上で頻繁に出没。人々を怖がらせています」

 

こう話すのは、昨年末に長年、個人で収集した資料を『日本現代怪異事典』(笠間書院)として出版した朝里樹さん。朝里さんは新進気鋭の妖怪伝説収集家。なんとこの本は戦後から今日まで世間を騒がせた妖怪譚1092項目を収録して話題になっている。

 

IT妖怪「赤い部屋」とはどんなものなのか。朝里さんが教えてくれた。

 

■ポップアップ広告の形で現れる殺人サイト!「赤い部屋」

 

【生息地】
インターネット空間。

 

【目撃情報】
自分の部屋でパソコン使用中、真っ赤な背景に黒字で「あなたは好きですか?」と書かれたポップアップ広告の形で現れる。その広告は消しても消しても何度も現れ、最後は突然、真っ赤な背景に黒い文字で人の名前がびっしり書かれたウェブサイトへと切り替わる。それを見てしまったとたん、その人は首の動脈を切られて、部屋中を自分の血で真っ赤に染めて死ぬという。表示された名前はすでにそれまでに犠牲になった人の名前だったのだ。

 

【得意技】
パソコンの前にいる人の動脈をかき切って血だらけの部屋を作ること。

 

【対処法】
安易にポップアップ広告をクリックせず、少しでも不審に思ったら、パソコンを再起動すること。

 

「都市化で街が明るくなり、暗闇を好む妖怪がすみにくくなったのではないかといわれます。いいえ、街だけが妖怪の生息地ではありません。じつはここ10年、IT機器やインターネットの闇に出没する“IT妖怪”が急増。出没場所を変え、息づいているんです」(朝里さん)

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