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「平成の御代は、現在の天皇皇后陛下による日々の祈りのおかげで、この国を守る“結界”が各所に張られていると私は感じていました。けれど、御代替わりによって一時的にこの結界が揺らぐ可能性があります。新たな御代が安定するまでは、悪しき力が渦巻きやすく、怪しい誘いも発生しやすいので、注意が必要です」

 

新たな御代・令和を目前に、こう警鐘を鳴らすのは、霊視カウンセラーとして活躍中の尚さん。今、日本人にとって大切なのは、一人ひとりが本来の目的に向かってブレずに生きることだと続ける。

 

「今こそ魂が求めるもの、自分にとって真に必要なものは何かを見極める力を持つべきです」

 

しかし、建て前ばかりのご時世、自分が何を欲しているのかさえ見失いがちなのが現実だ。そこで、尚さんが注目するのが、欲望のままにわが道を突き進む天才、安田大サーカス・クロちゃん(42)。言わずもがなのクズっぷりで一挙手一投足が炎上のネタになるクロちゃんだが、「実は彼の持つ“邪な力”こそが新時代を生きるエネルギーになる」と尚さんは霊視する。

 

ということで、さっそくこの話をクロちゃんにぶつけてみた。

 

「霊視カウンセラー? 実は僕、叔母が病気などで悩む人を祈祷で治癒させることを生業としていましたから、いつも霊の存在を身近に感じているんです。だからその話、すごくわかりますね」

 

そうサラリと語るクロちゃんのブレないものとは。

 

「僕は何をするにも『トクするかどうか』が判断基準。そう考えれば、どんな困難も乗り越えられると思いますよ。たとえば、いま僕がツイッターで一言つぶやくと100~200の罵詈雑言が跳ね返ってくる。友人たちからは「よく耐えられるね」って同情されるけど、嫌なことを言われたら、正面からではなく、角度を変えて受け止めればいいんです。だって、正面から受け止めると、正面衝突で大事故になるじゃないですか。それは大いなるソン。でも、起こる物事にはすべて裏表があるのだから、自分にとって都合の悪いことを言われたら、トクするほうへ転がせばいい。炎上だって『こんなアドバイスもあるのか。気づけてよかった』と感謝すればいいんです」

 

子どものころから「受け止める角度を変えるのはうまかった」というクロちゃん。

 

「というか、ごまかすことは得意でしたね。母親の『50万円貯まる貯金箱』からこっそり500円玉を抜きとって、1円玉や5円玉に替えておく。バレそうになったら『僕じゃない、妹!』ってなすりつける。心の中で『盗んだんじゃない。取り替えたんだ』って角度を変えると、100の罪悪感が30くらいになるんです。要するに大切なのは、どんなことが起きても、そのベクトルを自分のトクする方向に向けること。これ、僕的には「ベクトルを変える」って言ってるんですけど、これが上手にできるようになれば、迷いもなくなると思いますよ」

 

クロちゃんの話のなかで印象的だった「ベクトルを変える」という言葉。実は、尚さんも同様に“魂のベクトル”の向きを意識しながら霊視カウンセリングを行っているそう。

 

「誰しも生きていると、あれこれ批判されたり忠告されたり、さまざまな方向から雑音が聞こえてきます。でも、自分と合わない意見にまで耳を傾けていると魂レベルで疲弊してしまいます。ですから、魂のベクトルをプラスの方向に向けるために、ときには“スルー”したり、“自己中”になったりするのはとても大切なことです。ただし、相手がいるときは思いやりは大切にしてください」

 

他人からの忠告は、しょせん他人の視点からのもの。腑に落ちれば参考にすればいいし、的外れだと感じたらスルーすればいいという尚さん。

 

「無理に迎合すると、自分の魂のレベルで望んでいる生き方ができなくなってしまいます。そういった意味では、私もクロちゃんと同じように、自分が本当に望んでいるものを見極めつつ生きることを大事にしています」

 

また、クロちゃんが「トクするかどうか」で物事を判断することについてはこう分析する。

 

「興味深いのは『自分にとって都合が悪いことが起きたら、受け止める角度を変える』という話。彼がトクだと言っていることは、金銭的な打算ではなく、精神的な打算を基準として判断しているといえます。このときのトクは、実は魂のレベルでは“徳を積む”ほうのトクを意味してもいるんです。これはご自身でも気づいていないかもしれませんが」

 

終始、クロちゃんへの深い理解を示す尚さん。

 

「人はそれぞれ生まれる前から、現世での役目や目標が決まっています。当然、進む道も人それぞれ違うので、他人に惑わされず、自分を信じることが必要です」

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