「マスクでの外出が“お約束”となった今こそ、いつもと違うメークに挑戦するチャンスです。とくに『華やかなメークは今さら気恥ずかしい』と尻込みしている人にとっては、絶好機。いきなりフルメークは気が引けても、マスクで顔半分を隠してならハードルはぐっと低くなります」
こう話すのは、広く芸能人のヘアメークを担当するヘアメークアーティストのKoheyさん。年を重ねるほど新しいメークに挑戦するのが億劫になり、結局“いつものメーク”から抜け出せないという悩みは多いそう。
「日本人は、メークをマナーの一部として捉えがち。そのため地味なメークに落ち着いてしまう人が多いんです。でも、メークにはその人のイメージを大きく変える力があります。とくにマスクをしていると、顔の下半分が隠れているので、眉と目元のメークに変化をつけるだけで簡単に印象を変えられるんですよ」
とりわけ眉は顔全体の印象を支配する重要なパーツで、少し描き方を変えるだけで、柔らかな雰囲気からキリッとした雰囲気まで、自由自在にイメージチェンジできるそう。
コスメは、ハイライト、ゴールド系と茶系のアイシャドー、黒のマスカラ。パターンにより、アイライナーはペンシルとリキッドタイプ、アイブローはペンシルとパウダータイプを使い分ける。
「キリッとした雰囲気ではリキッドアイライナーを使いますが、ペンを横に寝かせるとスムーズに描けます。まつげの間など隙間を埋めるときだけ、立てて描くのがコツ。アイブローは、髪色に近い暗めの色を選びましょう。眉尻の位置を小鼻から目尻を結んだ延長線上とする“黄金比率”に従って眉を描くと、顔全体が締まってハッキリと見えるので、キリッとした雰囲気ではその効果を利用します。柔らかい雰囲気に見せたいのであれば、それより少し短めに。1本1本眉毛を描き込むようにブラシやペンシルを動かして色を重ね、濃淡ができないよう気をつけて。はみ出たところは、後から綿棒で消せば大丈夫。眉はアイメークと比べて時間をかけない人が多いですが、大事なパーツなので丁寧に仕上げましょう」
長引くコロナ禍で気持ちが塞ぎ込みがちな日々だが、そんなときこそメークで印象を変えて、気分転換を。
「女性自身」2020年6月9日号 掲載