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琉球新報Style初となる、学生ライターによる連載が始まります。その名も「ロックダウン世代になった就活生のリアル」。
新型コロナウイルスの感染拡大によって、インターンや採用試験もオンラインへ移行するなど、就職活動も今までと大きく様変わりしています。そんな新しい日々を手探りで進む学生の皆さんのリアルな感情や、葛藤などを体験記として記していきます。

 

こんにちは!学生ライターの眞榮城茉理です。本格的に就活が始まった3月はあっという間に去っていきました。早くも4月になって新学期も始まり、就職活動も面接が始まるなど、これからが本番というところですね。私は大学の卒業延期制度を利用して、学校に在籍しながらこれからも就職活動を続けていきます。周りと比べず、昨日の自分から少しでも成長していると感じられるように日々を過ごしたいと思います。少しずつでいいので一緒に前に進んでいきたいですね。

 

今回は、これまでの「面接経験」で気づいたことをお話ししたいと思います。また、ここでお話しする内容の面接は全てオンライン上で行われたものです。対面だとまた異なる感想や気づきが出てくると思いますが、コロナ禍の情勢におけるオンライン面接についてご参考になれば幸いです。

 

エントリーシート(以下ES)通過に安心している間もなくやってくる面接ですが、私は面接試験に苦手意識があるため、2月まで面接の対策に身が入りませんでした。しかし、「面接は対策が命」だと耳にしていたので、初めてES通過のご連絡を頂いた企業の面接を控えているところで対策を開始しました。

 

面接と言っても、グループディスカッション(以下GD)・グループ面接・個人面接と多岐に渡ります。企業によってはプレゼンテーションをしながら自己PRをするところもあるようです。私はこれまで「GD」「グループ面接」「個人面接」を体験しました。今回は、GDと個人面接の体験をお話ししようと思います。

 

オンラインならではの難しさ

 

最初に受けた面接試験はGDでした。GDは面接官から与えられた議題に対して4~6人のグループで話し合いながら、回答を考えるものです。意識したのは、「協調性を意識して議論に臨むこと」です。GDの中で面接官は、受験者のグループ内での役割、主に周りとどのように協力してディスカッションを進めるかを重要視して見ているそうです。その情報を元に、自分は集団の中でどのような役割ができるかを考えることから始めました。

 

私は自己PRで「相手に寄り添う力」を主にアピールしています。そのため、自分の主張を伝えながら、議論の行方を支える役割だと自分の強みが発揮できるのではと考え、「周りの主張に耳を傾け、そこに自分のアイデアが乗る提案をする」を目標にGDに臨みました。

 

結果、二次選考のGDを無事通過することができました。実際に体験してみて難しかった点は「答えを出すことばかりに注力するのではなく、筋が通る議論を行うこと」です。最初私は求められたことに対して、答えを導き出すことばかりに集中していました。しかし、議論の中では論点がずれたもの、答えを出すことにこだわりすぎて無理やり導き出した主張というのもたまに出てきます。

 

その中で、相手の主張を否定するのではなく、「どうやったらその提案がうまくまとまるか」「より良いアイデアにするにはどうしたらいいか」を周りと協力しながら考えていくことが重要だということがわかりました。そう気づけたことで、1人で頑張りすぎず周りを頼りながら答えを導くことが、結果として充実したGDの内容になるということを実感しました。

 

また、オンラインで行われたGDを体験して感じたのは「画面の向こう側にいる人たちを観察しながら発言することの重要さ」です。対面ではないので、周りの人の喋り出しや言葉のキャッチボールを簡単に拾うことができません。どのように円滑にそして平等に意見を聞くことができるのか考えて、できるだけ全員の顔を見ながら進めることが重要だと思いました。これはオンラインならではのGDの難しさだと感じます。

 

次は初めての「個人面接」の体験についてお話しします。グループ面接のはずが、まさかの個人面接になりドキドキの個人面接体験になりました。個人面接はGDやグループ面接と違って一対一なので、自分の志望企業に対する熱意、自己アピールがよりしやすい場だと思います。そのため私は個人面接の際には、何度も対策をした上でしっかりと感情が乗るように話すことを意識しました。また、私は緊張しやすいのでロボットのようにならないように「相手も人間である」ことを意識して、笑顔を忘れないように意識していました。

 

しかし、最初の面接なので失敗もたくさんありました。例えば、「ガクチカ※1」を話す際に、「なぜ頑張れたのか」ということに対して具体的に言語化することができなかったこと。ガクチカのモチベーションの要因については考えたことがなかったので、その場でとっさに考えて伝えました。また「就活の軸」も自分の中では明確にしていたはずなのに、いざ言葉にしてみると「その軸だと志望度の高さが強調できないのではないか」と気づいたこともありました。結果としてこの面接を合格することができ二次選考に進むことはできましたが、反省点や気づきが多い面接体験となりました。

 

面接を経験することで自分を見つめ直すきっかけになる

 

実際に面接を経験して、面接を重ねることはどんな方法よりも「自己分析に繋がる」ということを実感しました。面接対策をする段階で志望業界や企業、職種のことについてたくさん調べることになります。その中で、「なぜ強く志望しているのか」を言語化し、話していくことで「自分の強み・弱み」「やりたいこと」「実現したいこと」がより明確になっていきます。

 

また実際に、面接で社員の方の価値観に触れながらその思いを伝えることで、自分と企業とのマッチ度もわかるようになります。そこで再度、「自分の強みを活かして仕事ができるのか」「自分のやりたいことが実現できるのか」を考えることになります。この気づきから私は面接を重ねていくうちに「自分を見つめ直すきっかけをもらっている」と思うようになりました。

 

面接回数は限られていますが、お互いのマッチ度の高さを確認するためには1つ1つの面接を大事にすることが重要だと思います。面接が苦手だと感じる人も多くいると思います。私もまだ苦手意識が完全に消えたわけではありません。しかし、自分を深く知ることができる機会だと思い面接に臨む過程を大切にすることで、前向きに就職活動を進めることができるのではないでしょうか。

 

※1 “学生時代頑張ったこと・学生時代力を入れたこと“の略称

 

プロフィール
眞榮城茉理。那覇市出身東京都在住。大学では欧米の歴史や文化を中心に学ぶ。洋楽とアイドルを愛する22歳。22年卒に向けて就活中。読んでくださった方が前向きに将来について考えるきっかけになれるような記事を書けるように大学4年生等身大の私自身の体験や思いなど発信できることを日々模索中。

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