「栄養豊富なだけでなく、香りやうま味、食感も良いのがきのこの魅力。
ほかの食材よりも安価で安定していて家計に優しいですし、料理のアレンジも簡単ですから、まさに主婦の強い味方だと思います」
そう語るのは、料理研究家の木村幸子さん。
しいたけ、えのき、しめじ、エリンギ、まいたけ、なめこ、マッシュルーム、きくらげの8種類のきのこの、“大病を防ぐ”健康パワーと、おすすめレシピを紹介していこう!
【しいたけ】豊富なエルゴステロールで「骨粗しょう症」を防ぐ
しいたけは骨を丈夫にするビタミンD2のもととなるエルゴステロールを多く含んでいる。
「ビタミンDはカルシウムやリンの吸収を促進し、健康な骨作りに役立ちます。
骨粗しょう症の緩和と予防に必要な栄養素なので、閉経後の女性は特に意識して摂取していきましょう」(医療法人光栄会・田谷医院の院長、田谷光一先生・以下同)
また、紫外線を浴びたしいたけはビタミンDの含有量がアップするため、干ししいたけを活用するのがおすすめだ。ビタミンDは脂溶性ビタミンのため、油と一緒に取るとさらに吸収率が高まることも念頭に置いておこう。
<おすすめレシピ>しいたけとささ身のホイル蒸し
しいたけから出るうま味成分のグアニル酸がおいしいだしに!
しいたけとささ身にごま油をたらしてホイルで包み、水を張ったフライパンで蒸すとおいしい。味付けは醤油だけでも十分。
【えのき】「高脂血症」を抑えるキノコキトサンを含有
えのきにはキノコキトサン成分が多く含まれている。キノコキトサンはきのこ由来の植物性キトサンで、β-グルカンや複合糖質などで構成される複合食物繊維のことを指す。
「キノコキトサンには内臓脂肪を減らし、脂肪の吸収を抑え、腸の働きを改善する働きがあり、高脂血症の予防に効果的です。
脂っこい料理が好き、ぽっこりお腹が気になるなど悩んでいる人にもおすすめの食材です」
<おすすめレシピ>えのきと白身魚の酒蒸し
えのきは鍋物や煮物などに最適な食材で、シャキシャキした食感が魅力。
タラやスズキなど好みの白身魚とえのきに料理酒をふりかけ、ラップをしてレンジで温めてポン酢で食べると◎。タンパク質も取れて、栄養バランスもバッチリ。