「3月22日のWBC決勝は天皇皇后両陛下と愛子さまも御所で観戦されました。日本代表が14年ぶりに優勝したことを喜ばれ、全力を尽くして試合に臨んだ監督や選手たちの姿に感銘を受けられたご様子だったそうです」
そう語るのは宮内庁関係者。天皇ご一家が熱戦に感動されたのは喜ばしい限りだが、この関係者の口調は嘆息まじりだった。
「天皇陛下と雅子さまは’06年と’09年にはWBCの日本戦を東京ドームでご覧になりました。愛子さまもふくめ、ご一家は皆さまが野球ファンですし、今回のWBCも球場で観戦いただければよかったのですが……。
しかし両陛下は現在もご公務での外出であっても、細心の注意を払っておられます。前例もありますし、天皇ご一家へのご招請は来ていたと思われますが、きっとお断りになったのでしょう。
また、コロナ禍前は毎年3月に長野県でスキーを楽しまれていましたが、今年も見送られました。こうした自粛状況に側近たちも再三私的なお出かけをお勧めしています。ですが両陛下は首を縦に振られないのです」
コロナ禍以前の天皇ご一家は、夏は静岡県・須崎御用邸や栃木県・那須御用邸で静養され、3月には長野県・奥志賀高原のホテルに滞在されていた。
「こうしたお出かけは、ご多忙な日々を過ごされている両陛下にとって、お仕事から解放される時間であるとともに、ご家族の思い出を作られる貴重な機会でもあります」(皇室担当記者)
愛子さまも昨年3月の初めての記者会見で、ご両親とのひとときについて語られていた。
「静岡県の下田市にある須崎御用邸に行き、海で泳いでいる時に、綺麗なお魚の群れを発見して皆で観賞しましたり、また、須崎はほとんど波のない穏やかな海でございますけれども、サーフボードを浮かべて、そこに3人で座る挑戦をして、見事全員で落下した思い出など、お話しし始めると日が暮れてしまうかもしれません」
だが’19年8月の那須御用邸ご滞在以降、ご一家は地方でのご静養を休止されている。
前出の宮内庁関係者によれば、
「昨年、3年ぶりに行動制限のない夏休みとなり、那須御用邸でのご静養が検討されましたが、両陛下のご意向で実現には至りませんでした。また昨年10月から観光庁が『全国旅行支援』を実施しており、国内の旅行者や海外からの観光客も増えています。それでも両陛下はこのたびも長野県へのスキー旅行を見送られたのです。
側近たちは、ずっと休みをとられていない両陛下のお疲れを憂慮しており、昨年からご静養をお勧めしているのですが、ご裁可がないかぎりは準備を進めるわけにもいきません。
世間ではゴールデンウイークとなる5月も、春の園遊会や全国植樹祭のご準備があります。ご一家で地方にお出かけできる機会は、今年夏までありません。47カ月も“ご静養なし”という、前例のない事態となっているのです」