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美しく澄み切った歌声で、『となりのトトロ』『ふるさと』がホール内に響き渡ると、天皇陛下雅子さま愛子さまも手拍子を打ってほほ笑み合われていた。5月4日、天皇ご一家は東京都内で開かれたウィーン少年合唱団のコンサートをご鑑賞。ご一家はこれまでも合唱団の公演に足を運ばれており、公演後のご懇談では再会を喜び合われた。

 

皇室と国民がコロナ禍を乗り越え、“再会の宴”となる春の園遊会が、5月11日に4年半ぶりに開かれる。名古屋大学大学院准教授の河西秀哉さんは、

 

「皇室がウィズコロナに舵を切ったことや、これまでコロナ禍のために国民が強いられてきた“忍耐”を労う象徴となる園遊会になるといえるでしょう」

 

しかし開催にあたって、これまでと異なる点もーー。

 

「オードブルなどの食事やアルコール類の提供はなく、両陛下らと懇談される予定の招待客にはマスクの着用が呼びかけられるといった“三禁”の園遊会となります。

 

5月8日には新型コロナも季節性インフルエンザと同じ扱いに変わります。しかし、招待客には高齢の方も多く、“感染リスクを可能な限り下げたい”という両陛下のお気持ちからこうした措置がとられることになったそうです」(皇室ジャーナリスト)

 

招待客も大幅に絞られたものの、1300人余りが出席することに。制限が多いなか、最高のものとしたいというお気持ちで、雅子さまは招待者のチェックなどのご準備に取りかかられているという。宮内庁関係者は、

 

「園遊会は天皇皇后両陛下のお名前で、有名人だけではなく幅広い分野の方が招待されます。参加する方のリストができあがると、両陛下は当日までに、すべての招待客の名前や業績を把握されるのです。

 

天皇陛下と雅子さまは、一度言葉を交わした方はよく覚えていらっしゃいます。ご公務では数えきれないほどの人々とお会いになりますが、陛下と雅子さまは事前に会う方の名前を耳にされると、『この方は以前にも……』と側近におっしゃることがよくあるそうです。

 

名前を覚えてもらった人にとっては、うれしくないはずはありませんし、“国民一人一人と心を通い合わせたい”という雅子さまのお気持ちが、真摯なご準備に表れているのでしょう」

 

雅子さまが招待客をほぼ全員暗記した状態で臨まれるという令和初の園遊会は、国民にとっても最高の宴となるーー。

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