回転寿司店では“フェア”以外には見かけなくなるかも(写真:まいもん/PIXTA) 画像を見る

〈伊勢エビが不漁、海水温上昇が影響か〉〈陸奥湾産ホタテ、猛暑による高水温で大量死か〉〈気仙沼のカツオ不漁、「今年は厳しい」の声〉などなど、ニュースサイトは漁業現場の窮状を報じる記事であふれている。

 

なかには望外の豊漁を伝えるものもあるにはあるが、やはり全体的には、気候変動などと絡めた、ネガティブな報道が圧倒的だ。

 

それもそのはずで、農水省が発表している2024年の日本の「漁業・養殖業生産量」は363万4800トン。これは2年連続、過去最低を更新するもので、多くの魚種の漁獲量が減り続けている。

 

「ユネスコの無形文化遺産にも登録されている『和食』ですが、将来的にその伝統を守っていくことは難しくなる可能性が高い。なぜなら、食材のなかでも重要な位置を占める魚介類が“取れない”という危機的状況にあるからです」

 

警鐘を鳴らすのは『ビッグコミックオリジナル』(小学館)で、「和食の喪失」というコラムを連載中の魚類研究者・芦野一青さん。

 

芦野さんによれば「なくならないまでも、価格暴騰で手が届かなくなる魚種も多数現れるはず」という。

 

そこで本誌は、和食のなかでも多くの日本人が大好きな「寿司」について、そのネタごとの“消滅危険度”を芦野さん監修のもと5段階で判定した。果たして、あなたの好きなあのネタは、この先も口にできる?

 

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