「上皇陛下ー!」
「美智子さまー!」
という歓声が沿道から上がるなか、上皇さまと美智子さまはお車の中から手を振り、奉迎する人々に応じられている。お車が通り過ぎると、高齢の女性が、
「お元気そうでよかったわ……」
と安堵した様子で話していた。5月19日、上皇ご夫妻は静養のため、葉山御用邸に入られた。26日までのご滞在であったが、お二人で穏やかな時間を過ごされていたようだ。
「ご静養は昨年10月以来、約7カ月ぶりです。お知り合いの家や近隣の研究施設、散策された周辺の山など、葉山にはご滞在中に毎日のようにお出かけになった思い出の場所が数多くあります。ただ今回はお二人で、御用邸内や周囲でゆっくりお過ごしになったそうです」(宮内庁関係者)
冒頭は、上皇ご夫妻が葉山に到着された場面。今回のご静養には、メディアも大きな関心を寄せていた。今年の新年一般参賀以降、美智子さまが公の場に姿を見せられることが少なくなり、ご体調を心配する声が広がっていたからだ。皇室担当記者はこう明かす。
「5月10日に大相撲ご観戦を予定されていたのですが、美智子さまにお疲れのご様子があったことから、取りやめとなっていました。
4月24日に美智子さまと長年の交流があった歌人の岡野弘彦さんが101歳で亡くなっており、美智子さまもご心痛もおありだったのではないでしょうか。
今回のご静養に先立ち、上皇職から取材を控えるようなアナウンスがあったものの、ご夫妻のご様子を一目でも見ようと、報道各社の記者が集まったのです」
特にご滞在時に恒例となっている、御用邸の裏手に延びる岬「小磯の鼻」での人々とのご交流があるか、記者や集まった住民も固唾をのんで見守っていた。
そして強く風が吹いていた17時前、上皇ご夫妻が手をつなぎ、浜辺にお出ましになったのだ。
「葉山の町民や観光客に、上皇さまが『どちらから』と話しかけられたり、美智子さまが『お会いできてよかった』と、何度もお声がけされていました。人々からもお元気そうなご様子に安心する声が口々に漏れていました」(前出・皇室担当記者)
上皇ご夫妻は岬で、幼い女の子を抱いた夫婦に話しかけられた。上皇さまが月齢をお尋ねになると、「9カ月になります」との返事が。美智子さまは人さし指を女の子に握らせたりされながら、
「これからが楽しみね」
と母親に話しかけられていた。前出の皇室担当記者は語る。
「子供の成長を楽しみになさるご様子には、今でも国民を思うお気持ちがお変わりになっていないと感じずにはいられませんでした」
上皇ご夫妻は御用邸に入られる際、これまでと変わりないご様子で、人々に手を振られていた。思わしくないご体調、そして和歌の同志との永訣の悲しみも乗り越え、実現した葉山での国民とのご交流。美智子さまはこれからも、人々と出会い、ふれあわれるひとときを大切になさっていく――。
画像ページ >【写真あり】葉山ご静養で目撃された美智子さまの「ご健在ぶり」(他8枚)
