高市早苗首相(65)が2月の衆院選で掲げた「飲食料品の消費税率2年間ゼロ」。これをめぐり、6月3日に開かれた超党派の「社会保障国民会議」(以下、国民会議)で、現行の税率8パーセントから1パーセントに引き下げる案が浮上したことが各メディアで報じられた。
0パーセントへの引き下げでは、レジシステムの改修に約1年かかるが、1パ―セントでは約半年ほどで対応でき、後者の案が有力視されているという。高市氏は5日の衆院予算委員会で、消費税減税法案の提出について、「(国民会議で)結論をいただいたら、臨時国会か次の国会で、できるだけ早く税法の改正案を出したいと思います」と述べた。
そんななか、一貫して“消費税廃止”を訴え、国民会議への参加が認められなかった参政党・安藤裕幹事長(61)が、同日の参院予算委員会で高市氏を追及する場面があった。まず、安藤氏は飲食料品の消費税が1パーセントに引き下げられた場合でも、その税率通りに食材の価格が下がらなければ多くの飲食店がダメ―ジを受けると指摘し、その問題を衆院選で訴えたかを高市氏に尋ねた。
これに対して、高市氏は「飲食店の仕入れ先が経営判断で、(税率が)下がっているのに値上げをするケースについてまでは、選挙の時にお話ししていません。そのようなケースが生じ得るかもしれませんが、食料品の税率を下げた場合、消費者がトータルで食べるものとして考えると、これは安くなると考えています。もちろん競争の原理もありますが、昨日も今日も全く金額が一緒ということになると、その事業者は不興を買うことになるからでございます」と答弁。
一方、安藤氏は「こういう議論をしているから日本の経済はダメだと思うんです」とバッサリ。いまや日本の飲食店は食材価格や光熱費の高騰に窮しているとし、「じゃあそれに伴って、定食の値段上げられますか?上げられないじゃないですか。みんな給料下がってるんですよ。こんな中で値上げしたら、お客さん来なくなりますよ。当たり前じゃないですか。みんなギリギリで商売しているんです。それが、“消費税分が価格に転嫁されているんです”みたいな理解をしているから、経済は再生しないんですよ。だから、この消費税の問題に正面から取り組まないと、高市内閣で経済再生することはないと思います」とも述べた。
さらに、特定の政党を排除した国民会議を「憲法違反」「結論ありきの消費税温存会議」などと厳しく批判しつつ、「私が問題意識を持っているのは、消費税が3パーセントで導入されて、その後5、8、10パーセントと税率が挙げられていきました。そして、消費税というものは、景気動向に左右されない安定した財源だ、いい税金だという風におっしゃいますが、どれだけみんなが生活苦しくても、あるいは企業の経営が苦しくても、とり続けるということですよ」と主張。
続けて、安藤氏は、「こんな税金あっちゃいけないんです。賃上げもしなきゃいけないとおっしゃいますよね。賃上げする前に、消費税を納税しなきゃいけないから、賃上げも妨害しています。こういう議論を本来はみんなでやるべきじゃないですか。だけど、国民会議には我々を入れないで、議論をしないで、物事を決めようとしていますよね」と批判を強めたところで、高市氏に向かってこう注意した。
「今、お笑いになりましたけど、これ笑うところですか?」
高市氏は、「今のはすみません、(笑ったのは)横の閣僚の声に対してです」と釈明しながら、「消費税の導入も含めて、国会で審議があって、国民の代表が集まって知恵を絞って決まりました。消費税が悪税である。それは委員のお考えかもしれません。でも、子育てや福祉、必要な社会保障の財源として安定した財源は必要ですよ。若い方々にだけ負担が集中するような税でもないです。幅広い年齢の方々が負担される、そういった税です。だから私は必要と考えますが、委員は必要ないと考えていらっしゃる。しかしながら、国会審議で決まった税です。でも、違う意見もある、そういうことだろうと思います」と答えた。
ただ、安藤氏は「もちろん、必要だという方々いらっしゃるでしょう」と一定の理解を示した上で、「必要だ、あるいはこれはやめた方がいい、そういった議論を戦わせてお互いに合意形成していくのが、本来の議論のやり方ではないでしょうか。我々みたいに、やめた方がいいという人たちを排除して、賛成する人たちだけで話をまとめるのは、民主主義としてありえない手法であると指摘して私の質問を終わりたいと思います」と締めくくっていた。
