「財政積極化の方からプライマリーバランスは毛嫌いされているんですが、実際にはあれほど緊縮財政をやったといわれる政権の時にも、一度も黒字になってないものが、税収がドンと増えるようになったら黒字になったわけですよ」
6月8日に行われた参議院決算委員会で、こう述べたのは片山さつき財務相(67)。参政党・塩入清香参院議員(43)から市場での長期金利上昇に関する質疑があり、その答弁のなかで主張した“ある願望”が注目を集めている。
「5日の参院本会議で、26年度補正予算が一般会計総額3兆1135億円で可決・成立しました。補正予算は全額を赤字国債で賄うとし、政府は財政悪化を懸念する金融市場への配慮から発行総額は増えないと強調。いっぽう基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)は、当初予算の編成時では1兆3429億円の黒字化が見込まれていました。しかし、一転して1兆7706億円の赤字に転じることに。閣議決定から成立までわずか3日という異例のスピードでしたが、立憲民主党、公明党、参政党、共産党は反対に回りました」(全国紙政治部記者)
塩入氏は質疑の中で、「高市内閣、歳出削減で市場に安心してもらう政治を目指すのか。それとも国民所得を増やして、成長によって市場を説得する政治を目指すのか。そういう分岐点にあると思います」と指摘。
その上で「政府としては歳出削減のみで財政削減を考えていないと仰るのであれば、債務残高対GDP比を引き下げる目標もそもそも無意味になってくると思います」と述べ、「それを市場への言い訳としての指標として掲げているのであれば、むしろ国内の成長率がどのくらい上がったか、国民の所得がどれだけ増えたかっていう経済成長に絞った指標を示して頂きたい」と求めた。
この追及に対して、片山氏は「約3年前に我々はコストカット型の経済から緩やかなインフレを目指す成長型経済に舵を切ることの最初の一端として、マイナス金利、ゼロ金利から脱して金利が今、だんだん上がってきてるわけでございますが、そういった中で当然起きることはあるわけです」と言及。
日本が投資対象として海外投資家からも関心を集めていると強調し、「世界的な評価っていうのは、やっぱり打って出なければダメなんですよ」「供給力が弱かった部分を徹底的に強化するという作戦は、誰からも否定できない部分があると私どもは思っておりますので、これが必ずや評価されると思っております」と述べた。
また経済財政諮問会議の議論にも触れ、冒頭のようにコメント。「プラス思考の経済でしっかりと税収が増えて成長もしていると、名目が増えていくという世界でないと財政自体も向上することはない」とし、PBを複数年度でチェックしていくことは経済財政諮問会議の専門家からも否定されていないと強調していた。
