熊本県嘉島町のイオンモール熊本。爆発があり、多くの人が閉じ込められた。7月29日現在も、救助が続けられている(撮影:梅基展央) 画像を見る

2026年7月28日に熊本県を襲った最大震度7の地震。それからおよそ1時間半後の18時前に「イオンモール熊本」(嘉島町)で大規模な爆発が発生した。

 

「施設内には客など約3000人がいたとみられますが、爆発時には全員が屋外に避難していました。

 

30日14時現在、熊本県は『6人が死亡、1人が心肺停止、5人がけが』と明らかにしていましたが、いずれの方もテナントの従業員だったそうです」(社会部記者)

 

今のところ、爆発は「LPガス」によるものと見られているが、イオンは会見で、「イオンモール熊本では、LPガスを飲食店の調理や空調設備に使用していて、爆発があったのは飲食店エリアではなくガス経路の途中」と説明した。

 

爆発時の映像を見ると、その「破壊力」に驚かされるが、LPガスは都市ガスに対して火力は2倍と言われる。

 

「プロパンガスの原料の方が、熱量が高いからです。そのため都市ガスが利用できる地域でも、飲食店などは火力が強いプロパンガスを使うことがあります。また、火力が強ければ使用量も抑えられますから、ガス料金も安くなるというメリットがあります」(ガス会社社員)

 

イオンモール熊本が、なぜLPガスを採用していたかについて同社からの説明はない。大爆発は、やはり火力が強いLPガスが大きな要因なのだろうか。日本LPガス協会に聞くと「それは一概には言えません」とし、次のように説明した。

 

「都市ガス、LPガスなどの種別ではなく、『充満したガスの濃度』によって被害の大きさが変わるからです。狭い部屋に多くのガスが充満すれば、被害は大きくなりますし、同じガスの量でも広い部屋なら被害は少なくなります」

 

一方、元東京消防警防部長の佐藤康雄氏は今回の爆発について説明する際、報道番組などで「爆轟(ばくごう)」という衝撃的な言葉を用いている。「爆轟」とは、どういった現象なのだろうか。佐藤氏に聞いた。

 

「爆発の際に、マッハ(音速)を超える衝撃波が出るものを『爆轟』と言います。爆発のなかで、もっとも威力が大きいと思っていただいて結構です。東日本大震災では、福島県の原子力発電所で水素爆発が起きて建屋が吹き飛びましたが、この爆発が『爆轟』です。

 

ただ、今回は水素ではなく“炭素”が鎖のようにたくさん連なる分子構造のLPガスによる爆発と言われています。本来、ガス類では爆轟が起きないとされていますから、厳密には『爆轟に近い大きな破壊力を持った爆発が起きた』と表現するのが適切でしょう」

 

さらに、佐藤氏は「爆発は爆心より周辺部の被害のほうが甚大」ともいう。

 

「私が現役の消防官だったときの経験ですが、ガス爆発を起こした部屋、つまり爆心ですが、ここの住民は助かりました。一方で、隣の部屋の住民は爆発に伴う衝撃波でお亡くなりになりました」

 

爆発から2日後の30日に公開されたイオンモール内部の映像を見ると、爆発がいかに恐ろしいかわかる。マッハ越えの爆発、「爆轟」。これにも近い衝撃が、イオンモールの従業員らを襲ったのだ。

画像ページ >【写真多数あり】「粉砕された瓦礫で、まるで砂場のように」イオンモール熊本の悲惨な現状(他7枚)

出典元:

WEB女性自身

【関連画像】

関連カテゴリー: