主な夏野菜の種まきシーズンは、3月から4月にかけて。ゴーヤ、キュウリ、トマト、ナス、オクラ、カボチャ、ズッキーニなどなど、夏野菜の種類はたくさんあるので、種の種類もたくさん。たわわに実る夏の菜園をイメージして、どの列にどのお野菜の種をまくかあれこれ考えながら種まきするのは、なんとも楽しいものです。
わが家は太陽と共にある暮らしですのでお日さまリズムで生きていますが、お野菜は月のリズムを取り入れて育てています。例えば、満月の日に向かうほど上に引っ張られるチカラが働くので、野菜の水分は上に移動します。したがって、地上部の葉に水がいきわたるので、レタスやホウレンソウなどの葉もの野菜の収穫に適しています。逆に、満月を過ぎて新月に向かうほど下に引っ張られるチカラが働くので、野菜の水分は下に移動します。したがって、根に水分がいきわたるので、ダイコンやニンジンなどの根菜の収穫に適しています。月の満ち欠けによって、収穫するお野菜の種類を変えて、お料理を楽しんでいます♪
種まきも月のリズムを大切にしています。満月前後の水分が上がる時期は、地面の上で育つ野菜の種まきや植え付けをして、新月前後の水分が下がる時期は、地面の下で育つ野菜の種蒔きや植え付けをします。そこで重宝するのがこちらの「菜園NOTE」。
月歴の解説、一年間の月のリズム、それに合わせた種まきや収穫や移植などの適切なタイミングなどが、カレンダーとなってまとまっています。とても使いやすいので、かれこれ3年ほどお世話になっています!
太陽と月と共に生きていると、カラダのバイオリズムと宇宙の自然なリズムがおのずと合致します。季節の移ろいを敏感にキャッチして、季節の変化に意識や身体がしっかりついていくので、病気知らずとなりました。自然と調和した暮らしや自然に寄り添う生き方は、多くの恩恵をカラダにもココロにも与えてくれることを実感しています!
そんなわが家の菜園は自然農法です。自然であることが一番という考えで生きていますので、極力野生な状態を保つように心がけています。無農薬・無化学肥料はもちろんのこと、雑草を大切にする草生栽培であり、耕すこともしない不耕起栽培でもあります。虫は受粉など畑のお手入れを手伝ってくれる大切な仲間と考え、除くことは絶対にしません。雑草が生い茂る菜園ですので、ご近所さんからはズボラな奥さんとみられています(笑)
そして、栽培方法と同じくらいこだわっているのが「種」。みなさん、「固定種」と「F1種」という言葉を聞いたことがありますか?固定種とは、何世代にもわたりその土地の気候や風土に適応するよう育ってきた品種のこと。遺伝情報が次の代その次の代へと脈々と受け継がれていきます。伝統野菜、地方野菜(在来種)を固定したもので、もちろん自家採種ができます。一方、F1種とは、異なる親を交配させて、いいとこどりしたもの。両親に比べてより生育が旺盛で、抵抗力が強く収量も高くなります。でもこの遺伝情報は一代限りですので、自家採種しても翌年に同じものはできません。現在一般的に流通しているお野菜はF1種で、ホームセンターなどで売られている種苗もまたF1種です。
手作りの新鮮な油を搾れる機械を導入します!
エネルギーと食糧の自給を目指しているわが家のオフグリッドな暮らし。種の自給も大切な柱です。現在、日本の種の自給率は1割にも達していない状況。持続可能な社会を築くには、人間が生きていくうえで欠かすことのできない「食」を、いかに持続可能なものにしていくかがポイントだと思っています。そのためにも、この固定種を取り戻して広めていくことは重要です。
固定種を一度購入して育てて種採りすれば、翌年から永遠に育てて食べていくことができます。固定種を購入するのにお世話になっているのが、「無農薬・無化学肥料のたねの店 『たねの森』」です(http://www.tanenomori.org/)。早くから固定種の重要性を提唱されていて、今年で13年目を迎える固定種専門販売店です。お野菜やハーブやお花などの固定種を常時100種類以上販売されています。年に二回送られてくるカタログには色鮮やかなお野菜たちの写真が満載されていて、あれもこれもそれも育ててみたい!ときもちが盛り上がって、ついつい色々な種を購入していまいます(笑)
大量生産・大量消費を推し進めたこの100年あまりの間にうまれたのがF1種。農作物の効率・均質・画一化が求められて主流となっていき、種採りしていた農家さんは毎年このF1種を購入することになりました。たねの森は、種が「採るもの」から「買うもの」に変化したために失われてしまった種子の多様性やそれに基づいた食文化を取り戻していくことを理念に掲げています。
何万年と受け継がれていた種という遺産を、次の世代に引き継いでいくことは、とても大切なことだとわたしも思っています。固定種という言葉を初めて耳にする人もまだ多いので、オフグリッドと共にこれから広めていきたいことのひとつです。このような想いがあるので、わが家で種採りして余った種は、希望する友人やオフグリッドセミナーの参加者のみなさまに無料でお配りしています。そして、固定種栽培されている方々と、種の交換もよくしています。種を受け取って育ててくださった方から、「実りました」「種が採れました」「種を友人に差し上げました」などご連絡をいただくと、とても嬉しくなります。こうして少しずつ固定種の輪が広がっていくことは、わたしにとって希望そのものです。
今年は食用油となる植物を育てて、それを絞って日々の食生活に取り入れたいと思い、ひまわり・紅花・亜麻(フラックス)の種を初購入しました!
電氣を使わない搾油機を友人から教えてもらったので、それを導入して手作りの新鮮な油を搾ってお料理に使う生活にしていこうと思っています。搾油できる日がいまから待ち遠しいです♪