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家の中で楽しめるエンタメや流行を本誌記者が体験する“おこもりエンタメ”のコーナー。今週は、ジョン・トラボルタがダサい男に大変身! 偏執的な怖さをジワジワ伝える映画『ファナティック ハリウッドの狂愛者』をご紹介します。

 

■映画『ファナティック ハリウッドの狂愛者』DVD販売中、4,180円(税込み)。発売・販売元/ギャガ

 

ジョン・トラボルタという名を聞いて思い出される、’70年代大ヒット映画『サタデー・ナイト・フィーバー』や’90年代映画『パルプ・フィクション』。彼はいずれの作品でも個性的なダンスで一世を風靡し、人気絶頂となりました。そんな彼が危険なストーカーを演じる本作は、これまでにない彼の新境地を見せてくれます。

 

舞台は米ハリウッド。社会にうまく適合できないムースは、大通りでのパフォーマンスで何とか日銭を稼ぐ毎日。ファンである人気俳優ハンター・ダンバーだけが心のよりどころ。

 

しかしサイン欲しさに家の前で待ち伏せするも、やっと会えた彼に邪険にされてしまいます。ムースはファンの大切さをダンバーに教えようと、彼の家に何度も侵入し、次第に常軌を逸していきますが……。

 

記者も経験があるのですが、好きな俳優が目の前にいたら、確かに舞い上がってしまいますよね。話をしてみたい、近づきたいと思うのは当然のこと。でもそこで逆に邪険にされたりしたら、ショックは計り知れません。

 

そんな微妙なファン心理をトラボルタは繊細に表現していて、記者も「もしかして実際にストーカー被害を受けた実経験?」と思ってしまいました。ムースの気味悪い行動はこの先どうなってしまうのか。最後までゾクゾクさせられる作品です。

 

(文:西元まり)

 

「女性自身」2021年2月9日号 掲載

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