「最近は脈をとることも聴診器をあてることもせず、検査値だけで判断する医師が増えています。病気は樹木にたとえると、根っこがあり、幹があって枝があって葉がある。医者はどうしても葉の部分ばかり(検査値やデータ)を見ますが、実は本当の病気は根っこの部分に隠れているのです。そこに真の病気の原因がある。しかも、病気は患者さんの人生観やライフスタイルまでを表現しています。そのためには何でも気楽に話せるような医師にかかったほうがいい」

 

そう語るのは、胃腸とアンチエイジングの第一人者で、江田クリニック院長の江田証先生。では、賢い患者になるためにはどうしたらいいのか。江田先生は「聞く・聴く・触る・話す」が重要として、名医を見分ける3つのポイントを次のように解説する。

 

【1.患者の話をよく聞くか?】

全身に対する問診は重要なカギ。症状がなくても診察時の会話から、危険な病気を早期に発見する糸口が見つかることも多い。

 

【2.聞くだけではなく、聴く・触るか?】

症状に変わりがなくても、毎回聴診器で心音を聴いていると、思わぬ不整脈を発見することがある。実際に聴く・触る診察は必須。

 

【3.説明をきちんとするか?】

説明がわかりやすくきちんとしていること。患者の疑問に答えてくれることも基本。検査データを文書で提示してくれればなおよい。

 

「太く短く生きたいとか、子供のためにも長生きしたいとか、いろいろ話せる医師がいいのです。そんな医師はあなたの病気と真剣に取り組んでくれるばかりか、治すことだけでなく、病気にかからない、予防法も教えてくれるはずです」(江田先生)

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