304人もの犠牲者を出した韓国のフェリー『セウォル号』の沈没事故から8カ月。生き残った15名の船員のうち、裁判で船長には死刑が求刑されたが、11月に下された判決は「懲役36年」だった。他の14人も5~30年の懲役刑に留まり、検察、船員の双方が控訴する結果となった。逃亡していたセウォル号のオーナー、ユ・ビョンオン氏は変死体で発見(享年73)。

 

「ユ元会長の企業グループ全体の総資産は5千600億ウォン(約600億円)と言われています。妻と長男、長女はすでに逮捕されていますが、次男はまだ国外逃亡中です。韓国では前代未聞の5億ウォン(約5千400万円)の懸賞金が懸けられていますが、米国潜伏中らしく、手がかりがありません」(韓国紙記者)

 

乗船していた325人の高校2年生のうち、死者・行方不明者は250人。彼らへの補償金はどうなっているのか。

 

「遺族には、高校が加入していた旅行保険から、すでに1人あたり約1千万円の保険金が支払われていますが、それとは別に、近く『セウォル号沈没事故被害補償特別法案』が国会で可決される見通しです。施行されれば、犠牲者1人あたり、葬儀費や特別慰労金など3億8千万ウォン(約4千万円)が支払われます」(前出・韓国紙記者)

 

ほかに、韓国の社会福祉協同募金に寄付金1千280億ウォン(約137億円)が集まっているという。計算すると、1人あたり4億2千万ウォン(約4千500万円)。遺族には、合計約8千500万円が補償されることになりそうだが、一部の遺族からは「安すぎる」と怒号の声が。決着は予断を許さない。

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