「日本の食料自給率は40%を下回り、多くを輸入に頼っています。にもかかわらず、食べられるのに捨てられる『食品ロス』は年間500万〜800万トン(農林水産省)。これはコメの年間収穫量、840万トンに匹敵する量です(平成26年・農林水産省)。家庭で眠っている食品は、有効活用したいものです」

 

こう語るのは、経済ジャーナリストの荻原博子さん。食品ロスをなくすことは、家計の管理にも通じる問題だという。

 

「お中元などで、未開封のまま余った食料品は、フードバンクに寄付しましょう。フードバンクとは、まだ食べられるのに処分されてしまう食料品を集めて、福祉施設など、食料を必要とする方に届けるボランティア活動です。日本では平成12年ごろから始まり、今では全国で約40の団体が“もったいない”を“ありがとう”に変えようと活動しています」

 

賞味期限が1カ月以上ある缶詰や乾物、調味料やレトルト食品などを随時、受け付けているので、近くのフードバンクにお問い合わせを。また、賞味期限の迫った商品を買って、食品ロス削減に貢献することもできる。

 

「KURADASHI.jpというインターネット通販サイトでは、賞味期限の近い食品が通常価格の半額以下で購入できます。たとえば、食用油のギフトセット(400cc 8本入り)2箱が3,280円。通常8,640円ですから、約6割引きです。賞味期限は今年11月ですから、それまでに使い切れる方にはお得です。さらに、この購入代金のなかから3〜10%、先の食用油なら100円が、開発途上国の給食費を支援するNPO法人などに寄付されます」

 

食品ロスには、家庭から出るものと、農家やスーパー、外食産業などから出る事業系廃棄物が、ほぼ同量あるそう。曲がったきゅうりや形のいびつなじゃがいもなど、規格外というだけで捨てられるものも含まれるが、これらを割安で販売する動きも出てきている。

 

「道の駅などの直販所では、規格外の野菜を安く購入できます。またタダヤサイドットコムでは、規格外野菜を抽選で無料プレゼントしています。長崎県・五島列島の魚の直販サイト、さかな屋さんドットコムの『もったいない鮮魚セット』や、金沢中央卸売市場の福根水産の『規格外さかなセット』など、規格外魚のお任せセットを、割安で販売するところが増えてきました。産地直送なので、鮮度は抜群です」

 

食品ロスの問題は、家庭での毎日が反映される。買い物は安いからといって買いすぎない。調理したものはおいしく食べるなど、家計管理にも通じる心がけが大切だと荻原さん。

 

「世界では、9人に1人が飢えているといわれています(平成26年・国際連合食糧農業機関)。無駄をなくすよう、まずは自宅の冷蔵庫や食品ストックを見直してみましょう。