「6月1日から、道路交通法が改正され、自転車運転の取り締まりが強化されます。3年間に2度以上、危険運転で摘発されると、講習会の受講が命じられ、3時間で5,700円。受講しなかった場合は、5万円以下の罰金です」

 

こう語るのは、経済ジャーナリストの荻原博子さん。危険運転には、信号無視や飲酒運転、スマートフォンや傘さしなどのながら運転、車道の右側走行や一時停止違反も含まれる。これまでなら口頭注意で済んだが、今後は違反切符が切られ、摘発1回とカウントされるのだ。また、対象は14歳以下なので、子どもへの指導も大事。自転車保険も必要なのだろうか。

 

「自転車は交通事故の被害者だけではなく、加害者になる可能性があります。被害者が死亡、または重大な障害などを負わせた際に、高額な賠償金を命じる判決が増えています。たとえば、11歳少年の乗る自転車と歩行中の62歳女性が正面衝突し、女性が寝たきりになった事故では、少年の母に約9千500万円の賠償金が命じられました。ほかにも、5千万円を超える賠償金判決がたくさんあります。そのための備えとして、自転車保険が注目されています」

 

自転車保険とはおもに、被害を受けたときの傷害保険と、加害者になったときの賠償責任保険のセットだ。保険料は月300〜500円だが……。

 

「加入を急ぐ前に、自分のほかの保険を確認してみましょう。傷害保険は加入している方も多いでしょうし、賠償責任保険は、傷害保険や自動車保険、火災保険などの特約として付帯されているものがあります。すでに同様の補償があれば、自転車保険に加入する必要はありません」

 

自転車を頻繁に使わない人、家族で1台を共有している場合などは、公益財団法人日本交通管理技術協会の運営する「TSマーク付帯保険」がおすすめ。自転車安全整備士のいる自転車店で点検を受ければ、TSマークが交付され、保険が付いてくる仕組みだ。自転車にマークがつくので、誰が乗っても補償を受けられる。

 

「TSマークには赤と青がありますが、とくにおすすめは赤色TSマークです。昨年10月から、賠償責任が2千万円から5千万円に増額され、被害者への見舞金10万円も支給されるようになりました」

 

昨年の自転車事故は約11万件と、交通事故全体の約2割を占める。また、自転車での死傷事故のうち、6割以上に何らかのルール違反があり、15歳以下に限ると、その割合は7割を超える(平成26年・警察庁)という。

 

「備えも必要ですが、ルールの厳守が何より大切です。道路交通法上は自転車も軽車両。運転次第では凶器にもなることを踏まえ、家族でよく話し合ってほしいと思います」