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「働き方改革関連法案」が5月31日、衆議院で可決された。「労働者にとってたいへん危険な内容を含んだ法案ですから、もっとしっかり議論して、国民が納得してから採決してほしかった。腹立たしい思いでいっぱいです」と語るのは、経済ジャーナリストの荻原博子さん。荻原さんはほかにも、安倍内閣には異議を唱えたい施策がたくさんあるという。

 

そこで、私たちの生活に関りの深い施策について、荻原さんが問題点を指摘!

 

【年金支給年齢の68歳引き上げ】

 

今、公的年金は60歳支給から段階的に65歳支給へと移行しています。男性は’25年に、女性は’30年に完全に移行し、それ以降は全員が65歳から支給となります。

 

まだ完全な65歳支給にはなっていない、移行の最中にもかかわらず、4月11日の社会保障制度を検討する審議会で、財務省が年金を68歳から支給するシミュレーションを発表し、支給年齢の引き上げに言及していました。

 

財務省といえば、森友問題で公文書を改ざんするという大ウソや、前事務次官のセクハラ問題があり、信頼は地に落ちたと私は思っています。国民に痛みを強いるような改革より、自分たちの行動を正すほうが先ではないでしょうか。

 

思い起こせば、第1次安倍内閣は、’07年の参議院議員選挙で、消えた年金問題を「最後の1人まで探し出す」と公約していました。その後、’14年度で調査は打ち切られましたが、結局、最後の1人どころか、4割に当たる約2,000万人の年金の行方がわかりません。

 

また、今年の春には、書式の変更により年金を少なく支払ったミスが多数起こり、いまだに、ずさんな管理体制が明るみに出ました。最初に取り掛かるのは、関係省庁の信頼の立て直しだと思います。

 

【女性活躍の推進】

 

’15年にアベノミクスの成長戦略のひとつとして掲げたのが「女性が輝く社会」です。女性の就職率や、管理職に占める女性の割合などの底上げを目指していました。

 

しかし、世界経済フォーラムによる男女格差(ジェンダーギャップ指数)では、’15年以降、日本の順位は下がるいっぽうです。統計を取った145カ国中(’16年以降は144カ国中)、’15年の101位から、’16年は111位に、さらに’17年には114位と、スローガンとは逆行しています。

 

最近では、先にも触れましたが、財務省の前事務次官によるセクハラ発言が問題になりました。女性の誰もが「セクハラだ」と認める発言を、麻生財務大臣はかばい続けています。こうしたごまかしを見ていると、この国では女性は安心して働くことができない。活躍なんてできるはずがないと、悲しくなりました。

 

政府は、格好ばかりのスローガンを掲げただけで、女性活躍を推進する気持ちなど、まったくないのではないでしょうか。

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