コロナ死の約2割が基礎疾患持ち ダイプリ派遣医師語る注意点
コロナ死亡者のデータを徹底調した。

「病院にもよりますが、コロナに感染した患者さんが危篤になった場合は、ご家族の希望次第で、防護服を着てできる限り直接お別れができるよう工夫をしています」

 

こう語るのは、ある大学病院の感染部門で勤務する看護師・Aさん。ICU(集中治療室)で、日々、新型コロナウイルス治療の最前線に立っている。そして、数々の“別れ”の現場も目撃してきた――。

 

日本で新型コロナウイルスの感染者が発生してから4カ月。感染拡大を受け、4月には緊急事態宣言が発令された。しかし、5月4日には安倍晋三首相(65)が5月末までの延長を発表するなど、収束の兆しは依然見えない。

 

なかでも人々を不安に陥れているのが、症状の重さだ。40度近い発熱でも軽症とされ、すでに日本でも多数の死者が。

 

「日本でのコロナ感染者の死亡率は約3.6%。イギリスの14.8%、アメリカの6%と比較すると、先進国のなかでは低いほうだと言えるでしょう。しかし、PCR検査実施数が諸外国と比較して少なく、『コロナの死者はもっといるはず』という懸念を示す医療関係者も少なくありません」(医療ジャーナリスト)

 

いまだ謎のベールに包まれている新型コロナの死者。そこで、本誌は厚生労働省により発表された557人の死者(5月8日時点)の死因や死亡日といった公開されている全データを徹底調査。“コロナ死の謎”を追究していく。 まず、性別から見ると、男性が6割以上を占めている。4月上旬に菅義偉官房長官(71)が会見で「死亡者の約7割を男性が占めている」と語ったこととほぼ同じ結果に。

 

「喫煙者は新型肺炎に罹患した際、重症化するリスクが高まるといわれています。一概には言えませんが、女性の約4倍ともいわれている男性の喫煙率が関係している可能性はあるでしょう」(医療関係者)

 

年代別では、60代以上の高齢者が全体の8割を占める結果に。また、年齢以外にも死亡率を大きく押し上げているのが基礎疾患の有無だ。全死者中、公開されているだけでも基礎疾患を抱えていた患者は約100人と全体の2割近くにのぼる。

 

クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号に派遣された医師の一人で、感染症が専門の「のぞみクリニック」筋野恵介院長は、その理由をこう推測する。

 

「基礎疾患がある人は、治癒力や免疫力が弱まっているので死亡リスクが高まります。たとえば、糖尿病患者は傷の治りが健常者の2倍ほど遅いといわれています。肺の疾患を抱えている死者が多いのも、肺の炎症が悪化しやすく、進行が速いため、二次的な細菌感染などが起こりやすいこともあるでしょう」

 

日常生活での注意点についても、こう続ける。

 

「コロナに罹っても、基礎疾患のために服用している薬を飲み続けることです。寝込んだつらさから、薬を飲むことをやめてしまう人も多いそうですが、医師の指示に従い必ず飲んでください。ただし、糖尿病の人は低血糖を起こす危険性があるので、主治医の指示を仰ぐようにしてください」

 

「女性自身」2020年5月26日号 掲載

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