初期型よりも短時間で…流行する“感染力6倍ウイルス”の脅威
ソーシャルディスタンスを取って球場は開放されたが……(写真:時事通信)

東京都では7月9日から4日連続で感染者数200人を超えるなど、いよいよ第2波の様相を呈してきた日本。

 

さらに、7月6日には世界中の科学者239人が「2mをはるかに超える距離でも感染する空気感染の可能性がある」と指摘し、WHOも「否定できない」と認めるなど、さらなる感染拡大の懸念が高まっている。

 

そして、時を同じくしてさらなる脅威の存在も……。

 

朝鮮日報は6日、米国の研究グループが国際学術誌に、欧米で流行しているGH型ウイルスの感染力が、“最大で6倍”という研究結果を発表したと報じたのだ。

 

「報道によると、英国の感染者を検査した結果、拡大初期のウイルスよりもウイルス濃度が約6倍で、感染速度もその分、速くなる可能性があるといいます。また5月以降に韓国内で発生した主な集団感染の感染者を検査した結果、98・4%がGH型だったそうです」(医療ジャーナリスト)

 

この結果について、元WHO専門委員でハーバード大卒の医学博士・左門新先生は論文を精読したうえで、報道のまとめ方をやや強引としつつも、「感染力の強いウイルスが流行していることは事実でしょう」と語る。

 

「論文では、集団内での感染力を示す基本再生産数が高まるとは書いていないので、実際は感染力が“3~6倍になることが想定される”ということでしょう。また6倍の感染力を持っていても、6倍感染しやすいという意味ではありません。

 

しかし、初期のウイルスと比較すると、確実に感染力を高めていると言えます。この変異は、明らかに感染拡大に寄与していると思います。マスクなしで感染者と密に接する場合、排出されるウイルス量も増えるので、初期型と比較してもより短時間で確実に感染しやすくなったとは言えます」

 

果たして“空気感染”や“感染力6倍ウイルス”に対抗するすべはあるのか。

 

帝京大学大学院公衆衛生学研究科の高橋謙造教授は、心構えを緊急事態宣言下に戻すべきだと断言。

 

「コロナが蔓延していた数カ月前、多くの人は手洗いも20秒きっちり洗っていたはずです。

 

しかし、今ちゃんと洗っていますか? 暑くなってきてマスクの取り扱いがルーズになりがちですよね。ソーシャルディスタンスも本当に2mの間隔が取れているのか、改めて見直してほしいです。

 

また電車のつり革が嫌で壁に寄りかかっている人も多いですが、そうした場所にもウイルスはひそんでいますから、帰宅後に衣類をすぐ洗濯するなど、厳格に対応、対処するよう心掛けてください」

 

何より大切なのは、今まで以上に“基本”に立ち返ることだと、前出の筋野先生は言う。

 

「ウイルスが3m飛んだとしても手や服につくだけなら感染はしません。一定量以上を吸い込まなければ感染しないので、これまでどおり換気やマスクと手洗いを徹底することが何より大切です」

 

政府の抜本的な対策が見えないなか、自分を守るのは自分しかいないようだ――。

 

「女性自身」2020年7月28日・8月4日合併号 掲載

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