「この秋に『国葬儀』の形式で安倍元総理の葬儀を行うことといたします」
7月14日、岸田文雄首相(64)は銃撃によって亡くなった安倍晋三元首相(享年67)の葬儀を、「国葬」として執り行うことを表明した。しかし、国内では賛否が分かれる事態となっている。
岸田首相が「国葬」と決めた理由は4点。まず、安倍元首相が憲政史上最長となる8年8カ月にわたって首相の重責を担ったこと。2つ目は、東日本大震災からの復興や日本経済の再生、外交などで功績を残したこと。3つ目は国際社会から高い評価を得ていること。4つ目は突然の蛮行による逝去で、国内外から哀悼・追悼の意が寄せられていることを挙げた。
「11日に営まれた通夜の参列者は約2500人にのぼり、献花台に足を運ぶ人も後を絶ちませんでした。海外からも数多くの追悼の意が寄せられており、オーストラリアや韓国なども代表団の派遣を表明しています。安部元首相の『国葬』は“弔問外交”の機会とされ、岸田首相は安倍元首相が提唱した『自由で開かれたインド太平洋』の遺志を受け継ぐことを表明する可能性も考えられます」(全国紙記者)
Twitter上では、党の垣根を越えて安倍元首相の「国葬」に理解を示す声が上がっている。立憲民主党の松原仁議員(65)は14日、こう呼びかけた。
《国葬の実施には賛成。安倍総理の最期が民主主義の根幹たる選挙演説中だったことは重い。ただし賛否があることも事実。政府は多様な声を踏まえたうえで形式を整え、粛々と進めて欲しい。安倍さんも日本国民が仲違いすることを望んでいないだろう》
そして国民民主党の玉木雄一郎代表(53)は、こうツイートしている。
《国の内外から広く哀悼の意が寄せられており、国葬とすることについては理解できる。改めて、選挙演説中の暗殺という凶行を強く非難するとともに、在任中の功績に敬意を表し心からお悔やみを申し上げる》
かねて安倍元首相の国葬に賛成してきた“ひろゆき”こと西村博之氏(45)は15日、「国葬」を行う“メリット”について持論を展開した。
《安倍元首相の国葬の是非の価値観は置いといてコスパは良いです。岸田首相が外国首脳と会談すると、政府専用機、随行職員の滞在等の費用は、1国当たり1億円以上掛かります。多数の外国要人が来日してくれて費用が掛からず、さらに宿泊・滞在費を日本に落としてくれます》