100万円で販売された証紙なしの「加賀染着物」が波紋…“ペラペラ”批判に会社は「妥当な値段」と反論
画像を見る 思いが書かれた加賀染着物の説明書き

 

■100万円は「一般的で妥当な値段だと捉えております」

 

そこで本誌は、この着物を販売している会社「ロゼッタワークス株式会社」に話を聞いた。担当者によると、「限定 100万円+税」と書かれたプレートを持った女性の写真は、投稿日と同じく10月16日に行われた「MIRAI ACTION AKIBA 2022」というイベントで撮影されたものだという。

 

そして本誌が「ネットで話題になっている着物は加賀染でしょうか」と伝えると、担当者はこう答えた。

 

「はい、加賀染です。ただ加賀染には、証紙などは発行されないんですね。加賀染というのは、加賀地方で染めた染め物という意味。非常に手の込んだものは加賀友禅という名前で売られたりしますが、今回弊社がお願いしたお品は2色刷り。『この程度では加賀友禅とは名乗れない』と板場の方で判断されまして、加賀染となっております」

 

担当者は「加賀染と名乗ることに、何の問題もありません」といい、こう続ける。

 

「以前も、この着物が話題になったことがあります。その時に加賀友禅染色協同組合に直接お電話した方がいらっしゃるんです。その際に協議があり、『加賀染と名乗ることに問題はない』となったんです。ですから弊社だけでなく、板場にとっても加賀友禅染色協同組合にとっても問題はありません」

 

とはいえ、100万円という値段は正当なのだろうか? この件について問うと、担当者は「まぁ、着物なんで(笑)」といい、こう話した。

 

「一般的で妥当な値段だと捉えております。他では手に入らない、特別な着物ですから。それに、着物の値付けはまちまちですよね。生地が薄いという声もあるそうですが、木綿ですから。そもそも生地の薄さと値段は関係ありません。『100万円でこんなに生地が薄いなんて』というのは、あまり着物に詳しくない方のコメントなのかなと思いますけどね。

 

不思議なお話ですよね。『フェラーリは高すぎる』といっても、それはフェラーリ社が値付けしたものですから(笑)。商品に、どれほどの価値を感じてくださるか。そして、商品に対して弊社がどれほどの価値付けをしているか。そういう話です」

 

■先着3名が100万円。それ以降は200万円

 

実はこの着物、昨年末に行われた『コミックマーケット99』では20万円で売られていたという指摘もネット上でされている。

 

「もともと、あの着物は私が個人の趣味で作ったものです。ですが“一着だけ作る”ということができなかったので、6反作りました。そこで『もしかしてコミケに行ったら欲しい方がいるんじゃないか』と思い、参加しました。

 

その際に仕立て代込みで、20万円で販売しました。でもはっきりいって、原価なんですね。というのが調べたところ、『コミケは利益を取ってはならない』と書いてあったので。

 

いっぽうで、その当時もネットで、今回のように話題になりました。すると社長が聞きつけて、『その着物は会社として売りましょう』となったんです。なので、100万円というのは会社が値つけしたもの。もっというと、最初の3名様が100万円。それ以降は、200万円です」

 

改めて本誌が「それほど高級な加賀染めである、ということでしょうか」と“正当性“を尋ねると、担当者は頷いた。

 

「そうですね。帯がついて、仕立ても込みで。名前の刺繍も入れますし。それに採寸を行う場合、石川県までおいでいただけるのならば、採寸は加賀染めを実際作っている板場のかたにお願いできますよ」

出典元:

WEB女性自身

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