コロナ第8波、家族の“いざ”に備えて「3~4日分の市販薬の準備を」と医師
画像を見る 【解説】コロナ第8波で常備しておきたい市販薬

 

■せき止めは眠気を催すことがあるので要注意

 

まずは「発熱」の際に使う「解熱鎮痛剤」。種類がたくさんあるので、何を基準に選んだらいいのかわからないという人もいるだろう。

 

「医療機関で処方されるカロナールは市販されていませんが、主成分がカロナールと同じ『アセトアミノフェン』の市販薬はあります。薬によってアセトアミノフェンの含有量や対象年齢が異なりますので、説明書で確認しましょう。主成分がイブプロフェン、ロキソプロフェンナトリウム水和物でもかまいません。ロキソプロフェンナトリウム水和物のほうが高い解熱効果を得られますが、飲み続けると胃腸や腎臓にダメージを与えることもありますから、基礎疾患がある人などは薬剤師さんに相談することをおすすめします」

 

オミクロン株への置き換わりが進んで以降、「せきが出て喉が痛い」「急に声がかすれる」「たんがからむ」といった、喉の痛みやせき、たんなどの症状が出やすくなったといわれている。喉の炎症を抑え、痛みを緩和する成分としては「トラネキサム酸」が挙げられる。

 

「トラネキサム酸は粘膜の炎症を緩和し、喉の痛みを和らげる効果がありますが、もともと『止血剤』であるという点に注目すべき。心筋梗塞や脳血栓などの症状・既往症がある人は注意が必要で、服用できない人は漢方薬の桔梗湯を使う選択肢もあります。また『せき止め』には麻薬性と非麻薬性の2通りあり、非麻薬性の『デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物』が主成分のタイプのほうが、副作用が比較的軽いです。ただし、せき止めは眠気を催すことがあるので、車の運転や大事な作業を行う前の服用は避けましょう」

 

そして、倦怠感があるときには、漢方薬がよいという。補中益気湯は、倦怠感や食欲不振、寝汗などの症状に効果的だという。比較的体力がある人は、頭痛や肩こりなどの関節痛、発熱などには葛根湯を使うとよいそうだ。服用した市販薬名はそのつど控えておき、医療機関にかかるときは医師に伝えられるようにしておきたい。また、薬局を訪れる際はお薬手帳を忘れないようにしよう。

 

迫りくるコロナ第8波の猛威を乗り切るために、市販薬も上手に活用したい。

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