父親の兼重宏行前社長(写真:時事通信) 画像を見る

自動車保険の保険金不正請求や街路樹伐採など、前代未聞の不祥事が報じられている中古車販売大手「ビッグモーター」。

 

創業者であり同社の経営に絶大な権限を持っていた兼重宏之社長(71)と、“コナン君”と同社内で呼ばれていた長男の兼重宏一副社長(35)は7月26日付で引責辞任。しかし問題は収束するどころか、次々と別の問題も浮上している状況だ。

 

なかでも“2代目”の宏一氏は経営方針の決定に大きな影響力を持ち、さかんに報じられている「環境整備点検」などを取り仕切っていたとされる。

 

「宏一氏は早稲田大学商学部を卒業後、損保ジャパンの前身会社に入社。ビッグモーターに入社したのは、’15年だったと聞いています。宏一氏が“実権”を握り出してから、過剰なノルマや異常な降格人事が目立つようになったそうです。幹部陣が店舗を視察する『環境整備点検』では、“宏一氏の機嫌を損ねると即座に降格させられた”といった証言が相次いでいます。実際に特別調査委員会の報告書によると、’20年から3年間で47人が一方的な降格処分を受けていたといいます」(全国紙記者)

 

社内のLINEグループでは宏一氏が「死刑死刑死刑死刑死刑……」などと連呼し、社員を叱責するメッセージを送っていたスクリーンショットまで流出。

 

驚くような“パワハラ疑惑”が取り沙汰されているが、宏一氏の大学時代の知人は困惑気味にこう話す。

 

「一連の報道にはとても驚いています。大学で同じクラスだったのですが、気弱で心根が優しい男でしたよ。食堂で昼飯を食べるときもみんなの分の水を持ってくるような、周囲に気を遣う人でした。だからこそ、さかんに報じられているように、左遷人事を命じたり、朝10時にむちゃくちゃなLINEを送ったりするような人物だとは思えないのです。人間ってここまで変わるのか……」

 

いっぽう一部でゴルフ三昧だったと報じられ、SNS上では博多のキャバクラ店での“セクハラ疑惑”も囁かれている宏一氏。だが前出の知人は「ハラスメントなんて考えられない……」と驚き、こう続ける。

 

「恥ずかしそうに謙遜したり、笑顔を見せていた宏一くんはどこに行ってしまったのか……。彼は大学卒業後にアメリカのロチェスター大学でMBA(経営学修士)を取ってきて、日本興亜損保(現・損保ジャパン)に入った、というざっくりとした近況は聞いていました。ただ、ビッグモーターの副社長を務めていることは、最近になって知りました。というのも、学生時代にビッグモーターの創業家の出身だということをほとんど周囲に明かしていなかったはずです。まあそのころは、同社もそれほど大きい会社じゃなかったのかもしれませんが……。

 

そういえば当時、『姉と池袋のマンションに住んでいて、たまに出張でお父さんが来る』とは言っていましたね。家賃は十数万円くらいとも言っていて、ちょっと高いかなとは思ったくらいで、およそ羽振りのよい印象を抱いたことはなかったです。ゴルフのゴの字も聞いたこともありません。一部ではキャバクラ好きと書かれていましたけど、女性が好きそうな感じもまったくなかったのです。まして、博多のキャバクラで女性を触りまくったりするような人物ではなかったはずです」

 

少なくとも大学時代の宏一氏は、謙虚で控えめな人柄だったようだ。最後に前出の知人は、「昔の彼に戻ってほしい」と願いを込めた。

 

「宏一くんは、いつも車の絵が大きく描かれたトートバックを持っていたことだけはよく覚えています。たしかポール・スミスのものだったと思います。彼が副社長に就いてからビッグモーターが変わったなどと報じられています。宏一くん自身も、会社の業績が上向いたことで莫大な富を家族で手にしたこと、そして経営者としての立場や権力によって、人柄もかなり変わってしまったのかなと思います。もう手遅れでしょうけど、昔の優しかった彼に戻ってほしいものです」

 

“雲隠れ”状態となっている宏一氏に、知人の声は届くだろうか――。

出典元:

WEB女性自身

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