「クソ素人」「ゴミクズが」客に暴言、出禁通告…ラーメン店のSNS炎上が絶えないワケ
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■店側の発信はある種の“逆襲”も、炎上は第三者の影響が大きい

 

ただ、店側の発信が増えたことは、ある種の“逆襲”でもあるようだ。ラーメン文化が発展したのは、ネットユーザーによって店が発掘された側面も強いという。

 

「スマホが普及する以前は、主にネットスキルのある人がラーメン店の情報を発信していました。基本的に“食べ手”が中心になっていたわけです。反対に店側が発信できる機会や場所は、ごく限られていました。後にブログや『食べログ』のようなグルメレビューサイトなどが出てきても、結局、“食べ手”がラーメン店について味や接客などを評価してきたのです。

 

店側からすれば、サンドバック状態ですよね。でもいまや、店側もSNSやYouTubeなど発信ツールを持つように。これまでは言われ放題だったけれど、“こんなマナーの悪い客がいた”と言えるようになりました」

 

そもそもラーメンの注目度が高いのは、身近な食べ物というだけでなく、店数や情報の発信者が多いことも理由の1つだという。山路氏は、「食べ歩きが好きな人も多いですし、ラーメン好きな人はSNSで情報を収集している人も多いです。すでに一定のコミュニティがあるということも、ポイントでしょう」と語る。

 

しかし、とりわけ個人店の発信が炎上してしまうのは、全く関係のない第三者の影響も大きいという。山路氏はこう指摘する。

 

「ラーメン好きの人たちはSNSなどで常に情報を収集しているので、どこのラーメン屋さんがどんな発言をしたかなどは把握していますし、その発言の背景についても理解出来る部分が少なくありません。本来ラーメンのコミュニティ内で完結しているような些末なやり取りが無関係な不特定多数の人たちの目に触れてしまうのが、今のSNSを中心にしたインターネットの構造です。それをネットメディアやマスコミが面白がって取り上げることで広く拡散されて、さらに無関係な人たちへと伝わって炎上していきます。上場しているような大手チェーン店ならまだしも、小さな個人店のいざこざをネットメディアなどが取り上げなければ炎上などの騒ぎにはならないのではないでしょうか」

 

炎上は人々の関心の高さによるだけでなく、時代を象徴する出来事の一つでもあるようだ。

出典元:

WEB女性自身

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