■地元・奈良が生んだ“初の女性宰相”に期待していたが……
日本最古クラスと言われる「飛鳥大仏」が安置されている飛鳥寺では、こんな意見が聞こえた。
「報道で愛子さまを見ていると、安心感に包まれるような気がするんですよね。男だとか女だとかではなく、天皇になられる素養が高いように多くの人が感じている愛子さまが即位されることが一番いいことだと思います。昔は女性天皇がいたんですから。
男系に限るってのは、ずっと昔に決められていたルールだと最近まで思ってましたけど、明治時代に定められたんですね。そんな最近に決めたことなら、今の時代に合わせて変えてもいいと思います」(50代女性)
「私は『愛子天皇』はいいと思います。ぜんぜんOKでしょう。ただ、男系男子に限るというのは、長く続いていたことを変えるわけですから、かえって大変なのでは……どちらとも言えない、にしてください」(60代男性)
中大兄皇子(のちの天智天皇)と藤原氏の始祖・中臣鎌足が蘇我入鹿を宮中で暗殺した政変「乙巳の変」。殺された蘇我入鹿の首が埋葬されていると伝わる「入鹿の首塚」の前では、唯一「愛子天皇」に反対する声が聞かれた。
「私は『愛子天皇』は反対です。飛鳥時代やその後に即位した女性天皇と、愛子さまが即位される現代では、その意味合いは異なります。たとえば古代の天皇は、次期天皇が幼すぎるゆえに、成長するまでの“中継ぎ”として即位していたりします。現代の愛子さまとは時代も違うし、立場も違うし、軽々に論じることではないでしょう。
でも、『男系男子に限る』という皇位継承のあり方には反対です。だって、お妃として皇室に入られた女性が、“男の子を生まなければならない”というプレッシャーを受け続けるわけでしょう。皇室の方々と結婚したいと思う方が、いなくなってしまいますよ。
“皇室典範を変えて養子を”なんて議論をしていますが、男の子が生まれなかったら、皇族は減っていくばかりでしょう。『男系男子』に固執することで、逆に最後には誰もいなくなって、皇室が消滅するかもしれませんよ」(50代女性)
そして、6月11日、オランダ・ベルギーご訪問に際した記者会見で、天皇陛下は「国民の皆さんの理解が得られるものとなることを望んでおります」と述べ、皇室典範の改正について異例ともいえる形でお考えを示されていた。こうした背景もあってか、高市首相へ対する批判も……。
「私は『愛子天皇』賛成です。立派な女性天皇もおったでしょう。そもそも20年前の小泉政権の時に、女性天皇や女系天皇を認める改正が行われる直前までいったのに、いまになって真逆になるような内容になってるって、そもそもおかしいやん。
高市さんも麻生さんも、この前の天皇陛下の記者会見(6月11日に行われたオランダ・ベルギーご訪問に際した記者会見)でのおことばを、肝に銘じてもう一回考え直したほうが身のためじゃないですか。みんなからしっぺ返しを食らうと思いますよ」(60代男性)
持統天皇の時代に完成した橿原市の「藤原宮跡」では、高市首相に失望する声も上がっていた。
「せっかく同じ奈良から女性初の総理大臣が出た言うて、みんな喜んでいました。高市さんは昔『女系天皇には反対だけど女性天皇には反対しない』と言うてたから、“女性総理の次は女性天皇の実現だと期待していたら、まったく反対の方向で皇室典範の改正をやろうと。自民党の力の強い有力者に、口でも封じられてんのやろか。高市さんには裏切られた気持ちや」(50代女性)
ここまでに紹介した声は取材のほんの一部。もちろんこの結果が、「国民の総意」とは言えないだろう。しかし、民意が適切に国権の最高機関である国会に届いているのかと疑問を抱いている人々が少なくないということは、間違いなさそうだ。
いずれにしても、高市政権が進める皇室典範改正は、民意を確認していくというプロセスを経ずして、現実となろうとしている。
画像ページ >【写真あり】35人中34人が「愛子天皇」を容認。”ハーフアップ姿”も可愛らしい愛子さま(他4枚)
