女優の南田洋子(享年76)さんがくも膜下出血のため東京都内の病院で死去したことを受け、21日、夫で俳優の長門裕之(75)が明治座で緊急会見を開いた。

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2人は芸能界きってのおしどり夫婦として知られたが、南田は数年前に認知症を発症し、2005年から長門による献身的な介護が始まった。「愛おしくて、僕を信じて待っていてくれる女性だった。この4年間、洋子を介護することで、僕の人生観を変えてくれた」と、長門は一瞬、声をつまらせた。

20日夜、南田さんがくも膜下出血によって植物状態に陥ったと報告した悲痛な会見からわずか14時間余り。東京・浜町の明治座で川中美幸主演の舞台『幸せの行方 お鳥見女房』に出演中の長門はこの日も昼夜に公演があり、最期をみとることはできなかった。社会で問題視される老老介護にも関わらず、4年におよぶ介護生活を「本当に楽しかった」と感謝も口にした。愛妻が亡くなったのは、舞台の開演4分前。悲報は昼の部終演後に届いたが、午後4時からの夜の部も悲しみをこらえ、ステージに立った。

「(なぜ、亡くなったのが)『今日なのかい』って向こう(天国)に行ったら聞いてみたいです」。 22日はつかの間の休演日。「明日はゆっくりお別れできると思うので嬉しい」と2人だけの時間をゆっくりと過ごす。(撮影:鈴木鍵一)

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