image

‘14年1月に亡くなった、“昭和の大女優”淡路恵子さん(享年80)。長男で俳優の島英津夫(54)が、1月11日の三回忌を前に取材に応じた。島は、“亡き母の導き”による新たな出会いを、このところ実感する日々だという。

 

「実は、おふくろのお蔭で、これまで会えなかった親戚に会えるようになったんです。『私がいないぶん、血がつながったみんなと仲良くしてね』という、母のメッセージかもしれません。会えたのは、亡き2人の弟たちの奥さんや子供たち。さらに、母の兄の娘の子供たちとも……。彼らと定期的に食事会をするようになったんですよ」

 

振り返れば、島は淡路さんと1度しか共演していないという。その貴重な“母子共演”の思い出をこう明かす。

 

「おふくろが出演していた、ミュージカル『40キャラット』という舞台でした。『あんたも一緒に出てみない?  私もこれからはそんなに舞台は出られないから、あんたと1回お芝居をしてみたい』と。それが最初で最後の母との共演になりました。14年ほど前のことになります。いま思えば、もっと頑張ればよかったと後悔しています。でもその頃は恥ずかしいし、『うざいな~、おふくろは!』って(苦笑)。だって、僕の演技をずっと腕組みして袖で見ているんですから。それも心配そうにね。それが観客より気になっちゃって、冷や汗の毎日。でも、僕と目が合うと、バツが悪そうに引き上げるんです。なら、最初から見なきゃいいじゃないかって(笑)。でも、あれも母心。今はありがたかいと思い返しています」

しかし、島にとって母の顔といえば、女優としてのメイクした顔ではなく、すっぴんが思い浮かぶそう。

 

「僕が前のカミさんと別れて犬一匹を連れておふくろのマンションに転がり込んだとき、いつも家ではすっぴんの姿でいました。家ではいつもノーメイク。『こんな顔はあんたにしか見せられないわ』って。可愛く三つ編みにして、タバコをふかしながらブランデーを飲んでいたおふくろ。だからいま夢に出てくるのも、すっぴん姿なんですよ」

 

遠い目で懐かしそうに語る。

 

島はこの1月に、自ら座長を務める劇団『萬屋錦之助一座』を立ち上げたばかり。次回は4月に公演を予定している。淡路さんは、きっと空の高みから息子の奮闘ぶりを温かく見守っていることだろう。