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「テレビに出させていただいた当初は、共演者にお礼のお手紙を書いて、事務所に送っていました。テレビに呼ばれる機会が増えるにつれて、本番前に直接お渡しするようになったんですけど……。でも、『手紙書いてきたんで、読んでください』って、子どもみたいじゃない(笑)。だから、ちょっとした品を添えて渡すようにしました。それが始まりです」

 

そう語るのは美容家のIKKOさん(56)。じつは番組収録前に、共演者全員にプレゼントをするのが常だという、芸能界きっての贈り物の達人として知られている。今回、取材したインタビューマン山下も、ジャリズムとして活動していた芸人時代にLUSHのソープをもらった1人だ。

 

お中元や夏休みの帰省などで、何かと贈り物に迷う季節。“喜ばれるもの”をどう選べばいいのか。

 

「私は自分で食べておいしかったり、使ってみてよかったもの、気に入ったものを人に差し上げるようにしています。そうでないものは、化粧品でも食べ物でも、絶対に渡しません」(IKKOさん・以下同)

 

でも、自分が好きだからといって、ひとりよがりな贈り物は厳禁。

 

「30代のころ、ことあるごとに大好きな胡蝶蘭を贈っていた時期がありました。でも、あるとき知り合いに『うちは猫がぐちゃぐちゃにしちゃうので、花は困るのよね』と言われてしまって。何でも“自分の思いだけ”で贈るのはよくないと思うようになりました」

 

たとえば、小さな子どもがいる人には大きなお菓子ではなく、小分けにしたものを、“通な人”には季節のお菓子を贈るなど、相手の好みや家族構成などを常に念頭に置いて、工夫している。喜ばれるのは、高価なものとは限らない。

 

「尊敬する着物デザイナー、池田重子先生の『お金を出せばおいしいものはいくらでも手に入るけど、安くておいしいものを見いだすのが審美眼よ』という言葉を肝に銘じています」

 

相手に気を使わせないためにも、毎週会うようなレギュラー番組の共演者には高価なものを差し入れることは少ない。だが、どれも自分の舌や体で確かめた自信のあるものばかりだ。現在、IKKOさんは『バイキング』(フジテレビ系)にレギュラー出演しているが、共演者たちの反応は――。

 

「ブラックマヨネーズの2人はすごく律儀。直接渡せずに、楽屋に置かせてもらったときも、本番前に必ずお礼を言ってくださいます。そういえばこの前、坂上忍さんに、『また周りを手なずけているな』と笑われちゃって(笑)。でも、そんな気持ちはないんですよ。私はもともと裏方の人間ですし、タレントさんたちのように芸を持っているわけではありません。そんな私が芸能界にいさせてもらっているのだから、礼だけは尽くそうと思って。私が勝手にやっていることだから、見返りなんて求めていないのよ」

 

(取材:インタビューマン山下)

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