15年公開の映画『エイプリルフールズ』で共演していた戸田恵梨香と松坂桃李。 画像を見る

2020年は人と人とのつながりを考えさせられる年でもあった。今年結婚を発表した芸能人の報告コメントからも、コロナ禍の影響により絆が深まった様子がうかがえる。結婚コメントから見えてくるそのカップルの関係性などを、『不機嫌な妻 無関心な夫』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の著者で夫婦関係に詳しい心理カウンセラー・五百田達成氏に聞いてみた。

 

まず、芸能界の結婚にはいくつか特徴があるという。

 

「一般社会と違って芸能界って特殊なんです。まず、職場内結婚が多い。あとは共稼ぎ。ひと昔前だったら芸能界にいるキラキラした2人が共稼ぎで、専業主婦がキラキラした2人に憧れる、というのが日本芸能界と庶民の関係だったんですけど、いまは庶民も共稼ぎ。そしてSNSを通じて芸能人と距離が近くなり、キラキラした特別な人という夢を抱かなくなりました」

 

芸能人も普通であることに好感が持たれる現在。その流れもあってか、以前のような金屏風をバックに芸能リポーターを揃えての派手な結婚会見というものを見なくなった。

 

「芸能人の結婚会見といえば『お互いなんと呼び合っているのですか?』とか芸能リポーターが聞いていましたけど、最近はFAXでお知らせして終わりというあっさりしたものが多い。そのFAXでのコメントも最近は生々しさがないですよね。炎上しないように練りに練って、最後には直筆署名というのが定型です」

 

ではさっそく今年結婚した芸能人の報告コメントを五百田氏に解説してもらおう。

 

■松坂桃李(32)&戸田恵梨香(32)はプロ同士をアピール

 

12月10日に発表。熱愛報道が全くなかった大物同士の結婚は多くの人を驚かせた。

 

“報道関係者の皆様

師走の候、皆様におかれましてはご清栄のこととお慶び申し上げます。

私たち、松坂桃李と戸田恵梨香は、このたび結婚いたしました事を、ご報告させていただきます。

これまで同世代の俳優仲間として、お互いに刺激し合いながら歩んでまいりました。

これからも、お互いに支え合い豊かな時間を共に積み重ねていきたいと思っております。

未だ未熟な二人ではございますが、今後ともご指導、ご鞭撻宜しくお願い致します。”

 

「マスコミ各社への公式コメントは連名で、SNSでは個人名義でそれぞれのファンへ報告していて丁寧。でも相手の印象や結婚に至った理由、具体的な“○○な家庭を築きたい”などの言及がないのは芸能記者たちになにも餌を与えていない感じです(笑)。“お互い”という言葉が2回使われていて、対等さがアピールされている気がします。SNSでも、松坂さんは『現場に立たせていただきました』、戸田さんは『役者として、より一層』と2人とも仕事に関する言葉が出ています。役者同士、プロの俳優同士の高め合う関係なんだというメッセージですよね」

 

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