Vol.1「芸歴は13年になります」
―DVDが発売ですね
大空 自分の踊りって見られないので。DVDを見ると自分の悪いところがよく分かります。
―まず、そこが気になりますか(笑)。でも自分の名前―宝海大空のDVDじゃないですか
大空 不思議な感じですね。パッケージに自分の名前があるだけでも…自分でも信じられないことです。
―芸歴は何年になるんですか?
大空 13年になります
―13年ということは1歳から?
大空 はい
―今までの14年間を振り返ってみて苦労だったり、大変だったことは?
大空 芝居かなぁ、芝居のことでは凄く怒られました
― ご両親に
大空 はい
― お父さん?お母さん?
大空 芝居のことでは父です。座長に、凄く怒られました
― 大衆演劇って特殊な世界で、座長がお父さんであり、その座長を中心に家族全員が役者なわけじゃないですか。そして全国を回って行くわけで、転校をし続ける生活でもあるわけですが、子どもとして学校生活をしたかったと思ったことはないんですか?
大空 なかったですね。でも、今になって、なかなか学校には行けなかったし、中学校にちゃんと通ってみたかったなとは思いますね。けれども舞台の方が楽しいです。
―どうなんでしょう、大空君の一番の夢は?
大空 座長になることです。座長になって一座を構えたいです。
― でも今や若座長としては相当の人気じゃないですか。人気者という自覚は?
大空 え、自分ですか?そんなのないです。
―え、インターネットとか引いたら凄いですよ
大空 う~ん、見たことないんです。機械ダメなんです。メールも打てないんです。
- ここのところ大衆演劇の世界も変わってきて、橘大五郎、早乙女太一と若手の台頭があるじゃないですか。もちろん座長を張っていらっしゃる大御所の方々もいるわけですが、若手の代表としてどうですか?もう我々に座長を渡せとか(笑)
大空 いやいやいや(笑)。まぁ、芝居中には言ってますよ「早く座長を譲れ!」とか冗談で(笑)。でもまだまだお父さんというか、座長には頑張ってもらいたいと思いますね。僕も座長になって、座員さんを持ったらいろいろなことがあると思うんです。今は、力を付けるためにもまずは練習です。
―DVDに話を戻しますが、女形と男踊りと両方あるわけですが、大空君はどちらが得意なんですか?
大空 立ち役=男踊りです。僕は好きです。
― 女形は照れくさいですか?
大空 気持ち悪いと思います。内股になって。
― でも、ファンの方は女形の美しさにメロメロですよ。女形のメイクをするうちに気持ちが変わる瞬間とかあるんですか?
大空 そうですね、女形の時は襦袢を締める時ですかね。襦袢を付けると内股になります。
とっちゃうとがに股です。
― 一つの舞台で女形と立ち役は交互に何度も変わるじゃないですか。気持ちの入れ替えというのはどういう風に?
大空 着替えているうちにですね。あまり気にしません、気持ちの入れ替えというのは。