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(C) Jon Negroni.com

世代を問わず絶大な人気を博す、ディズニー/ピクサーの代表作『トイ・ストーリー』。第1作が米国で公開されたのは、およそ20年前の1995年だ。子供の頃に見た人が親となり、その子供に見せているというケースも少なくない。本編は3部作で幕を下ろしたが、その後もテレビなどでスピンオフ作品が作られ続けており、その動向にはファンも目を光らせている。

 

3作すべてに登場しているキャラクターの1人に、ウッディの持ち主であるアンディの母親「ミセス・デイヴィス」がいる。作品の中で彼女のパーソナリティについて掘り下げられたことはないが、あるファンが鋭い仮説を自らのウェブサイトで発表し、大論争が巻き起こっている。それは『トイ・ストーリー2』のメインキャラクターであるカウガール人形「ジェシー」の持ち主だった「エミリー」が、アンディの母親その人ではないか、というものである。

 

ファンサイトの運営者、ジョン・ネグローニは、第1作目でアンディがかぶっているカウボーイハットが、ジェシーの帽子に酷似している点を挙げ、子供の頃に大好きだったおもちゃ(ジェシー)へのノスタルジーから、自らの息子に同じような帽子を与えたのではないかと推察。DVDを持っている方は是非その目で確認していただきたいが、確かに色も、縁の白いステッチもほとんど同じだ。劇中の回想シーンでエミリーの部屋が映るが、いかにも一時代前といった調度品、サイケデリックなポスターやレコードなど、明らかに数十年前の描写であることがわかる。つまり、この部屋の持ち主が『トイ・ストーリー』の1、2作目で母親の年齢になっていてもおかしくはないのである。

 

エミリーは成長するにつれてダンスや化粧に目覚め、どこへ行くにも一緒だったジェシーをチャリティの寄付用ボックスに捨ててしまう。このとき、ウエスタンブーツやおもちゃのトランクが一緒に入れられていたが、ジェシーとお揃いでかぶっていた帽子は入っていない。この点から、エミリーは帽子を手元に置いていたことがわかる。大人となり、母となったエミリーは、子供時代の親友だったジェシーを懐かしみ、自らの子供アンディにカウボーイのおもちゃ「ウッディ」を与え、自分がかぶっていた帽子を息子に継承したーーそう考えると、納得がいかないだろうか。『〜3』で、大人になったアンディに遊んでもらえなくなったおもちゃたちが「いつかアンディにも子供がうまれる。そうしたらまた遊んでもらえるよね」と話し合うシーンにも繋がる。

 

このサイトに寄せられたコメントには「超びっくりした」「完全につながったわ」と絶賛する声もあれば、「え、知ってたけど。何で今さら?」「ブー(『モンスターズ・インク』の少女)は実はアンディのクラスメイトらしいぜ」と茶化す意見もあり、しばらく議論はやみそうにない。

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