秋篠宮邸“30億円改修”に宮内庁は節約強調も…建築家は「超高級ホテルの新築より割高」
画像を見る 大食堂に輝くシャンデリアと金色のパネル /(C)JMPA

 

■工事関係者の一部は「もう二度と宮内庁の仕事は受けたくない」

 

しかし、今回の改修工事に不満を抱いているのは、工事の経緯を知らない一部の国民ばかりではないという。

 

宮内庁関係者はこう明かす。

 

「改修工事関係者のなかには、『正直、もう二度と宮内庁の仕事は受けたくない』と、語っている者もいるのです。工期は半年延長されましたが、それはコロナ禍の影響ばかりではなく、秋篠宮ご夫妻の“追加注文”が相次いだためもあったそうです。お二人は現場にも逐次足を運ばれ、要望を出されていたそうです。

 

“もっと金を使用してほしい”“(素材は)イタリア産が好ましい”といったもので、そのたびに工期が延びていったのです。もちろん素材費用などの実費は増えていきましたが、いっぽうで改修費用を抑えてほしいという要請もあったそうです。工事関係者たちは、『超過分は自分たちがかぶるしかないのか……』と、嘆いていました」

 

大食堂には壁面に金色のパネルがあしらわれ、大広間の梁には金色の装飾も施されていた。それらが“もっと金を”という要請によるものだったのか。

 

秋篠宮邸内部の写真を見た建築家は、次のように解説する。

 

「秋篠宮邸はもともと’72年に秩父宮邸として竣工された建物です。設計を手がけたのは吉田五十八とされており、彼はモダン数寄屋建築の先駆者として知られています。

 

改修を終えた秋篠宮邸にも、吉田五十八風の意匠が、そこかしこに残されており、“貴重な文化財を後世に残す”ことも改修工事のコンセプトの1つだったのでしょう。とても繊細な造りで非常に高度な技術が必要です。いま同じレベルの建築をすることは、技術的に難しいと思います。

 

“安っぽく見える”という意見もあるようですが、専門家から見ればけっしてそんなことはありません。しかし建物の改修費用は、900坪で26億円とすると、1坪約290万円になります。これは非常に高額で、いまは超高級ホテルの新築でも、そこまでの費用はかけられないでしょう」

 

新築超高級ホテル以上の費用が投入されたという秋篠宮邸。前出の宮内庁関係者は、

 

「皇嗣という呼称は、歴史的にも一般的にもなじみが薄く、秋篠宮ご夫妻としても苦慮されていると思われます。改修工事への度重なるご注文は、ご新居の絢爛さにより皇嗣の権威を高めたいという紀子さまのお気持ちがあったからなのかもしれません」

 

前出の小田部さんは“もっと説明が必要だったのでは”と語る。

 

「秋篠宮ご夫妻が年間にどれだけの賓客を接遇されるのか、職員が具体的にどのくらい増えたのか、などを詳細に説明し、なぜこれだけの大きさの宮邸が必要だったのか、費用が必要となったのかを国民に理解してもらう姿勢を見せれば、ここまで批判の声は上がらなかったのではないでしょうか」

 

秋篠宮ご一家は今年度中に引っ越しを終えられるという。

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