今年いちばんのヒット食材、ココナッツオイル。認知症予防で注目されたけど、女性ならその美容効果にも注目すべき。

 

「肌への浸透力、保湿力の高さだけをとっても素晴らしいオイルですが、とくに注目すべきは『ラウリン酸』と呼ばれる成分。母乳に多く含まれるもので、ココナッツオイルの約50%を占めています。ぬるだけでもニキビや肌荒れ予防になりますよ」

 

こう語る、日本抗加齢医学会専門医の日比野佐和子先生にレクチャーを受け、本誌記者が朝から晩までココナッツオイルを使い倒してみた。

 

「朝起きてすぐ水を飲んだり、何かを食べたりすると、就寝中に繁殖した菌が胃に流れてしまいます」(日比野先生)ということで、起き抜けに大さじ1のココナッツオイルをパクリ。思わず「吐き出したい」という気持ち悪さがこみあげるも、ここは我慢。体温でだんだんと液体化してきた。口内うがいをしながらしばしリラックス。15分たったら、ティッシュに吐き出して《オイルプリング》終了。意外にも、さっぱりとした爽快感が。

 

いつもどおり、洗顔して化粧水と美容液をつけたら、乳液代わりにココナッツオイルでフタをして《オイル保湿》――と、その前に、日比野先生からこんな注意が。

 

「低刺激とはいえ、肌の弱い人はアレルギー症状が出ることも。顔につける前に腕の内側に少量ぬり、最低でも2〜3時間待ち、赤みが出ないか事前にチェックを」

 

小指の先に少量とって、顔にやさしくなじませる。最初はベタつきが気になるものの、10分ほどたつとほどよいもっちり感。ココナッツの甘い香りに包まれて、朝から気分も◎。

 

《朝ごはん》は、卵かけごはんでトライ。すると「ごはんが甘い!!」。これはまさに、東南アジアのデザート、ライスプディングの味!好きな人はいいが、記者はキライなのだ!!《昼ごはん》はカレーに。ココナッツオイルで野菜や肉を炒める。ルーを投入すると、スパイスの味が勝って、いたって普通のカレーの匂い。食べてみると、いつもよりまろやかさがアップ&ほんのり漂うココナッツ風味がおいし〜い!これは誰にでもおススメできる味。

 

《夜ごはん》はすき焼き。大さじ2のオイルが多すぎたのか、ココナッツの甘みが、割り下の味を完全に圧倒。もはやこれは「すき焼き」ではない……。どうも、みりんや醤油を使う甘い和食にはココナッツの香りが合わない気がする。が、ちょうど帰宅した夫は「おいしい!」と一気に完食!!ココナッツ味が好きなら、どんな料理でも大丈夫なもよう。

 

夜の入浴の前後で、ココナッツオイルが再び大活躍。まずは《クレンジング》。

 

「メークはもちろん、ほこりや排ガス、花粉などによる外的なダメージも、ココナッツオイルがケアしてくれます。メークが浮いてきたら、やさしくティッシュで押さえて、拭き取りを。そのあと、ぬるま湯で洗い流してから、しっかり洗顔しましょう」(日比野先生)

 

バスルームへ移り《シェービング》。その前に、オイルを軽く肌にのばしていく。いつもはボディソープの上からシェービングしているが、このほうが、カミソリの肌当たりが軟らかい気が。

 

お風呂あがりは、ボディクリーム代わりに、《ボディオイル》としてココナッツオイルをぬりぬり。冬の乾燥肌に潤いが!《フェースパック》は、ネロリ、マンダリン、ラベンダー、オレンジなどの精油を、液状にしたオイル5グラムに混ぜて、冷蔵庫で冷やし固めておく。週1回のスペシャルケアだ。いつものケアの最後に、固まったオイルを手のひらの熱で溶かしながら、顔にぬり広げていく。15分たったら、ティッシュで拭き取って終了。

 

「高価な美容液を使って肌を甘やかすより、自然由来のケアで肌本来の力を引き出しましょう。シワやたるみなどに効き、アンチエイジング効果も高いんです」(日比野先生)

 

そして《ヘアパック》。オイルを湯煎して、液状にしたものを毛先を中心にもみこんでいく。ココナッツオイルの抗酸化力と保湿力で、傷んだ髪が補修され、しっとり指通りなめらかになるそう。「2時間ほどしてから、洗い流してもOKですが、ナイトパックが効果大。週に1度程度、そのまま寝て、翌朝洗い流すのがおススメ」(日比野先生)というので、タオルを敷いて、寝づらいけれど就寝。

 

このココナッツ生活を1週間続けた記者は、乾燥肌が改善!思わず触りたくなる(?)もちもち肌に。ぜひ、お試しを!

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