顔のトラブルは負担のかかった臓器からのSOSであることが(写真:アフロイメージマート) 画像を見る

「足の裏には内臓と対応した『反射区』があり、そこにあるツボを刺激する健康法はよく知られています。じつは、顔にも同様に反射区があります。たとえば、肝臓に負担がかかっていると眉間に縦ジワが出るなど、対応した箇所にトラブルが生じることがあるのです。つまり、シミや吹き出物などの顔の異変は、臓器からのSOSであると私は考えています」

 

こう話すのは、美容アナリストで鍼灸師の奈部川貴子さん。奈部川さんは中医学やインドの伝統医療・アーユルヴェーダなどで用いられている顔の反射区の考えを応用し「フェイスマッピング」という独自のメソッドを考案した。

 

顔は人と人が接するときに最初に目がいくパーツ。中医学には「望診」といって顔を見て病気の診断をする手法があるが、フェイスマッピングはその理論にも基づいており、自分の健康状態を測るバロメーターになるという。

 

「顔の反射区に現れるシミやシワ、たるみなどのトラブルは、疲れやストレスなど心身の状態によるもののほか、食事内容が原因であることも。脂っこいものやジャンクフード、またカフェインや刺激物などに偏った食生活を送っていると、内臓にみるみる負担がかかってしまい、その影響が顔に現れることがあります」(奈部川さん、以下同)

 

最近になってこめかみや鼻すじに肝斑(シミ)ができて気になっているという人は、糖分たっぷりのスイーツや甘いドリンクを取りすぎていないか、食生活を振り返ってみよう。

 

あごのあたりに吹き出物ができたという人は、乳製品の過剰摂取に注意が必要だ。

 

足のツボを刺激するのと同じように、顔の異変が出ている箇所のマッサージにも効果が期待できると奈部川さんは話す。

 

「顔の反射区を軽く押すだけで、神経を介して、脳、血管、リンパ、内臓と刺激が伝わり、対応する臓器によい影響がおよぶと考えられます。反射区をケアすることで、血色がよくなったり、肌にツヤが出るなど、顔がイキイキしてきます」

 

ここでは反射区のケアのやり方を奈部川さんに教えてもらった。顔のトラブルが気になる人はぜひ試してみよう。

 

やり方はとっても簡単。先の丸い綿棒を使って行う。

 

「鏡を見ながらケアする反射区をきちんと確認し、綿棒で圧をかけます。力を入れた状態を5秒間キープし、ゆっくり緩める、これを5~10回繰り返します。押すときの力加減は、手の親指と人さし指の間にある水かきが5mmへこむ程度。350~500gくらいの圧が目安です」

 

はかりに力を加えてみると、加減を実感しやすい。

 

「目のまわりは皮膚が薄く、とてもデリケートなので、けっして力を入れすぎないように注意してください」

 

注意点がもう一つ。血圧が変動する入浴中はマッサージを行うことを避けたほうがよいそうだ。

 

フェイスマッピングを体験した人からは、「目がパッチリした」「目力がアップした」などの感動の声が寄せられているそう。継続している人は、徐々に輪郭や顔つきが変わっているという。これから日差しがますます強くなってくるが、顔のトラブルは紫外線以外にも原因がある。顔の反射区のマッサージを活用して、イキイキとした表情で夏を過ごそう。

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