きのこは免疫、根菜は疲労回復…“ねばねば成分”の効能たち

納豆、やまいも、なめこ……。日本の食卓に欠かせない「ねばねば食材」。ひと言で「ねばねば」といっても、納豆のように白っぽく、強い粘り気をもつ「ねばねば」もあれば、オクラやモロヘイヤなどの透明な「ねばねば」、さらに、なめこなどに見られる、ぬめりが強く細い糸を引くような「ねばねば」など種類もさまざまだ。

 

「ねばねば食材は、ぬるっとした食感のため、食欲がないときでも食べやすく、スタミナがつく印象が強いかもしれませんが、実際の健康効果はじつに多岐にわたります。ひと言で『ねばねば』といっても、そのもととなる成分はさまざまで、美容・健康に与える効果もそれぞれ。また、1つの食材に複数のねばねば成分が含まれていることも多いほか、ビタミンやタンパク質など別の栄養素と組み合わせることで、さらに健康効果が増すのです」

 

そう話すのは、管理栄養士の菊池真由子さん。ねばねば食材と、そこに含まれるねばねば成分は1対1の組み合わせに限らない。1つの食材に複数のねばねば成分が含まれていることもあるほか、ビタミン類などそのほかの栄養素も、ねばねば成分の健康効果を後押ししてくれる。

 

そこで、代表的なねばねば食材を成分ごとではなく食材から分類。それぞれの食材で、主に含まれるねばねば成分や、そのほか、注目したい栄養素についても、菊池さんに紹介してもらった。

 

【根菜系】疲労回復と整腸作用のW効果で健康維持の強い味方に!

 

やまいもや里芋など。主にムチンが豊富で、タンパク質の吸収を促進するため疲労回復におすすめのねばねば食材。また、整腸作用のあるマンナン(水溶性食物繊維の一種)や、余分なナトリウムを排出するカリウムも豊富なので高血圧の予防にも効果的。とろろで食べるときは、酵素の働きを生かすために40度を超えないことがポイント。

 

【きのこ系】ムチンの“ねばねば” が味噌の酵母菌と好相性。

 

代表格はなめこ。主なねばねば(というよりぬるぬる)成分はムチンだが、食物繊維の一種であるペクチンも含まれる。意外なところでは、えのきだけも野生に近いものはぬめりが強い。味噌の酵母菌とあいまって腸内環境改善に◎。ともに、β-グルカンが豊富で、免疫力を高める作用があるといわれている。

 

【葉物系】コンドロイチン×ビタミンで女性の強い味方に

 

オクラ、モロヘイヤ、つるむらさきなどに含まれるねばねば成分は、主にコンドロイチン。肌や髪のうるおいのもとになる。同時にβ-カロテンも豊富で、がん予防や美肌に効果アリ。吸収しきれず余ったβ-カロテンは体内に貯蔵され、紫外線によるシミやシワを防ぐほか、必要に応じてビタミンAに変化。こちらも髪や肌の健康に不可欠!

 

【海藻系】水溶性食物繊維が豊富かつ手軽に取れるすぐれもの

 

昆布やワカメ、メカブなどに含まれるねばねば成分は水溶性食物繊維。煮物や味噌汁の具のほか、パック入りの刻みメカブなど、簡単な調理で食べられる主婦の強い味方だ。また、髪の毛を作る毛母細胞の働きを活性化するヨウ素が豊富なのも特徴の1つ。新しくきれいな髪の毛を作るもとになるというから女性には本当にありがたい存在。

 

【発酵食品系】“ねばねば”の副産物がもたらす抜群の健康効果

 

ほかのねばねば食材とは異なり、唯一の加工食品である納豆。大豆が納豆菌によって発酵することで、血栓を防ぐナットウキナーゼや、若返り効果のあるポリアミン、脂肪燃焼効果の高いビタミンB2といった成分を含むようになる。もちろん、原料である大豆サポニンがもつ動脈硬化予防効果も。毎日食べたい最強の栄養食品だ。

 

「海藻類なら新陳代謝に関わる甲状腺ホルモンのもととなるヨウ素、やまいもや里芋なら体内の水分量を調整するカリウム、オクラやモロヘイヤならβ-カロテンなど、ねばねば食材には、ねばねば成分以外にもさまざまな栄養素が含まれています。また、ねばねば成分であるムチンは、肉や魚などのタンパク質といっしょに食べるとスタミナ補給になるなど、ほかの食品に含まれる栄養素との組み合わせ方によっても、健康効果がアップ。献立の参考にしてみてください」(菊池さん)

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