「地球上のすべての生物は、体の中に遺伝子レベルで1日24時間周期の時間割をもっています。これを刻むのが“体内時計”で、体のリズムを調整する重要な役割を担っており、人間をもっとも健康な状態に導いてくれるのです」そう語るのは、日本大学薬学部教授の榛葉繁紀先生。健康だけでなく、キレイな体を手に入れるためにも、体内時計を整えることは大切なのだそう。

 

ここでは、体内時計のメカニズムを理解することポイントをまとめました。正しく知って意識すれば、乱れにくい生活習慣に近づけます。

 

【Q1 体内時計ってどこにあるの?】

なんと、体の細胞ひとつひとつが体内時計を保有!それらを動かしている司令塔が「時計遺伝子」というタンパク質で、脳エリアと内臓(全身の筋肉も含む)エリアに存在し、互いに連携しています。

 

【Q2 体内時計が狂うとどうなるの?】

代表的なのが睡眠障害。いわゆる時差ボケの状態。また、性ホルモンの乱れも引き起こし、男性は前立腺がん、女性は乳がんを発症しやすくなります。さらに、肥満リスクも5倍に増えるといわれています。

 

【Q3 体内時計はなぜ狂う?】

「忙しい現代人は、夜型を通り過ぎて“24時間型”になりつつあります。明け方まで起きて朝寝たりと、本来もつ“体の時間割”を無視した状態といえますね。これでは、朝を感知して体内時計のリセットをすることができなくなってしまいます」(榛葉先生)

 

【Q4 乱れているなと感じたら?】

「早寝・早起き・朝ごはん」生活こそ、基本かつ最大のリセット法。朝日を浴びて朝食をしっかりとり、脳と内臓それぞれに「朝」をしっかり感知させてあげるだけでOK。たいていは1~2日でリセットできます。

 

【Q5 ぐっすり眠るために心がけることは?】

●カフェインの入った飲み物は、就寝4時間前までにとる。●食事は就寝2時間前までにとる。●就寝1~2時間前までに、ぬるめのお風呂につかる。●寝酒はひかえる。●就寝前のパソコンやテレビ鑑賞、ゲーム機の使用はひかえる。部屋の照明は明るすぎないようにする。

 

【Q6 体内時計リセットに役立つアイテムとは?】

[レモンドリンク]レモンの香り成分や果汁には、体内時計のリセットを促す働きが期待できるそう。[ねむり時計]測定したデータをもとに睡眠タイプを判定し、アドバイスとともに教えてくれる。問:オムロンヘルケア

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