医学の常識は日々動いている。極端なケースでは、昨日までの常識が、今日から非常識になることも。そこで、健康常識をアップデート。胃腸とアンチエイジングの第1人者、栃木市の江田クリニック院長・江田証先生に、最新の知見を解説してもらった。

 

【運動した直後にビタミンC、ビタミンEをとると老化が早まる】

近年、アンチエイジング医学で推奨されているのが、抗酸化作用をもつビタミンを摂取すること。酸化とはサビのようなもので、体をサビから守る物質を積極的にとり、細胞を若々しく保とうというものだ。

 

運動をするとわずかな活性酸素(細胞毒)が作られる。この活性酸素を除去しようと、体は免疫力を高める。これを「ホルミシス効果」というが、運動をしてあえてストレスを作ったのに、直後にビタミンCやビタミンEの抗酸化物質をとると、運動した意味がなくなってしまう。

 

さらに、通常は運動をすると血糖が下がるのだが、運動時にビタミンCやビタミンEをとると、運動による血糖改善もなくなるのだ。運動直後のビタミンCやビタミンEの摂取は避けたほうが賢明だ。

 

【悪夢を見る人はビタミンB6が欠乏している】

ビタミンB6が欠乏すると、「幸せホルモン」といわれるセロトニンやドーパミン、ギャバといった精神安定に必要な脳内物質が作られなくなるので、不安感が強くなる。ビタミンB6の欠乏が悪夢を見せる、ということも。

 

心療内科などでうつ病の薬を飲んでも治らなかった人が、ビタミンB6のサプリメントを飲んで改善したという報告もあり。サプリメントをとる場合は、天然型ビタミンがおすすめだ。

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