「視力低下や目のかすみ、クマなど目に関する悩みを抱えている人が年々増えています。目が開けられないなど日常生活に支障をきたすレベルのドライアイの方や、チラチラとゴミのようなモノが見える飛蚊(ひぶん)症の方もよく見られます」

 

そう言うのは、老若男女5万人の目の悩みを解決してきた今野清志さん。中医学の論理に基づいた臨床研究で、施術した88%の人たちが視力アップしているそう。目のあらゆる不具合の原因は、目に酸素が行き渡っていないからだと今野さんは指摘する。

 

「私たちは1日に約2万回まばたきをして、眼筋は10万回以上も動いています。筋肉を使うと疲労物質の乳酸がたまりますが、この乳酸を分解するには酸素が必要。目が酸欠状態になると、毛様体というピント調整をする筋肉が衰え、レンズ(水晶体)の弾力が失われます。近視や老眼が加速し、白内障の原因にもなってしまいます」

 

そこで今野さんは、唯一体内に酸素を取り入れられる「呼吸」を大切にしてほしいと力説する。そして、目に酸素を運んでくれるのは血液。血流の改善は目にとって最重要課題のひとつだ。

 

「また、視力低下の多くの場合、自律神経が正常に機能しなくなることが大きな原因です。それは、毛様体筋という視力をつかさどる筋肉が自律神経と大きく関係しているから。視力回復の早道は自律神経を正常に戻し、眼筋を活性化することなんですよ」

 

そこで、眼筋を鍛える《目の腕立て伏せ》を紹介しよう。42〜43度のお湯でぬらしたタオルを目の上に置く。タオルの中で目は閉じたまま眼球だけを、上→右→下→左→上と6秒ずつ動かして1セット。これを5セット繰り返す。湯船で行うのがベストだ。

 

より実践的な視力回復法のひとつが《トントンタッピング》。目の周りには血液やリンパの流れをよくしたり、自律神経の活動を促したりするする12のツボが集中している。それを刺激してやるものだ。〈1〉人差し指と中指をそろえ、眉間からこめかみに向けて、眉上を5ミリ間隔で5回ずつトントンとタッピングしてずらして行く。〈2〉目頭から目尻に向けて、目の下を5ミリ間隔で5回ずつタッピング〈3〉こめかみから頭頂部に向けて、側頭部を5ミリ間隔で5回ずつ強めにタッピングする。

 

その同じラインを、上下に5回ずつ震わせてシェイクしながら指を動かしていくのが《ブルブルシェイク》だ。こめかみから頭頂部に向けては、上下左右に少しづつずらしながら側頭部を強めにシェイクする。中医学ではこれらのツボは内臓とつながっており、目の周りを刺激することは、全身の臓器をも元気にするという。

 

「これらは目のトラブルだけではなく、体全体の健康のためにもオススメなんです。特に女性なら、目のクマやくすみ、むくみに悩む方も多いと思いますが、この美眼エクササイズをすれば、血流やリンパ液の流れもよくなりますので、パッチリとしたきれいな目も手に入れられますよ」

 

もうひとつ、今野さんからのアドバイスが。

 

「目は血流からだけではなく、外からも酸素を取り入れています。コンタクトレンズで目にふたをしてしまうのは、酸素不足に拍車をかけてしまいますので、なるべくメガネと併用しましょう」

 

それぞれのエクササイズは1分間でOKだという。これで、長年悩んでいた目のトラブルも解決できる!

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