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忙しくて病院に行けなかったときに頼りになるのが薬局で買える市販薬。でもちゃんと“注意書き”を読んで副作用のことまで理解している人は少ないのでは?

 

「市販薬は効き目が弱く、少しくらい間違って飲んでもたいしたことはないとタカをくくっている人もいます。それは大きな間違い。市販薬にも病気を治す『作用』がある半面、食事や飲み物などと体内で反応し、思いもよらない『副作用』を招くことがあります」

 

そう話すのは、東京薬科大学教授を経て、現在、日本くすり教育研究所代表理事を務める加藤哲太先生。加藤先生は市販薬を飲む前には、必ず「添付文書」をしっかり読むことが大事だという。添付文書には重要なことが書かれているのだ。そこで、添付文書でチェックすべきポイントを紹介。

 

【1】取り扱い分類

 

「薬の名前」近くにあるリスク区分の欄。第1類、第2類、第3類の3種類に分けられる。第2類のなかでも2の部分が◯や□で囲まれている表記は、とくに注意が必要な「指定第2類医薬品」をさす。

 

【2】禁忌

 

「使用上の注意」のしてはいけないことには、この薬をぜったいに飲んではいけない人、ぜったいしてはいけない飲み方が明記されている。

 

【3】慎重投与

 

「次の人は服用前に医師、薬剤師または登録販売者に相談してください」に該当する場合は、「できるだけ使わないほうがいいが、やむをえない場合は、医師や薬剤師に相談してから慎重に使う」という意味。

 

【4】副作用

 

「次の場合は、直ちに服用を中止し、この添付文書を持って医師、歯科医師、または薬剤師に相談してください」の項目にある症状には必ず目を通すことが重要。そこには頻度の高い副作用と、頻度は低いが、命にかかわる重大な副作用が書かれている。重大な副作用が起こったら、すぐに医療機関で治療を受ける。

 

加藤先生は添付文章の重要性をこう語る。

 

「じつは飲み合わせを含め、市販薬で気をつけなければいけないことは添付文書に細かく書かれています。飲む前にまず添付文書だけは必ず読むこと。自分の体を守ることは自分にしかできません」

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