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「最近とても疲れやすいし、イライラするとなんだか甘いものが止まらなくなっちゃって……」

 

40代後半の女性が、そう漏らす。健康面でさまざまな悩みが襲ってくるのが、女性の更年期というもの。

 

「女性の悩みは人それぞれ。ですが、これらの症状は全部、“おなかの中のカビ”が原因かもしれません」

 

そう話すのは、福岡県北九州市にある「葉子クリニック」院長の内山葉子先生だ。西洋医学と自然医療、心のケアを統合的に行っているという内山先生。ほかの病院で「治療法がない」と言われ、行き場をなくした患者を多く診てきたなかで、「カビが腸内で異常に繁殖している状態が、さまざまな病気と関わっている」と考えるようになったそう。

 

「’07年に当クリニックを開業したころ、『おなかの調子が悪い』『顔の湿疹が治らない』、そんな、原因不明の症状に悩む女性が何人かいました。彼女たちの食生活は至って“ヘルシー”で、なおかつ薬も処方されているのに改善されなかった。この理由を解明できずに、心にひっかかっていました」(内山先生・以下同)

 

そんなときに、“おなかのカビ”について書かれたアメリカの医師の研究書と出合う。

 

「そこで私が抱える患者さんを検査したところ、多くの人の腸にカビが繁殖しているのがわかったんです」

 

おなかのカビの増殖で起こりうる症状や関連性のある疾病は次のとおりだ。

 

【化学物質過敏症】目のかゆみ、鼻づまり、イライラ、関節痛など。

【消化器症状】下痢、便秘など。

【女性の疾患】皮膚トラブル、顔の湿疹、倦怠感、膣炎、月経前症候群など。

【低血糖症】空腹、慢性消化不良、吐き気、動悸、頻脈、息切れ、不眠など。

【アレルギー性疾患】アトピー性皮膚炎、ぜんそく、食物アレルギー、花粉症など。

【自己免疫疾患】全身性エリテマトーデス、慢性関節リウマチ、多発性硬化症など。

【男性の疾患】勃起障害、前立腺炎、いんきんたむしなど。

 

それにしても、おなかでカビが繁殖しているとは、いったい、どういうことなのか。

 

「患者さん皆さんも、とても驚かれます。でも実は、誰の腸にも、カビはいるんです。腸の中には、腸内細菌や微生物がいることは知られていますね。カビもその一種です。健康な人なら、腸内にあるさまざまな微生物の中の1%前後、カビがいても問題ありません。しかし、急激に増えると、体にさまざまな症状を引き起こします」

 

なぜおなかのカビが増えると、不調が出るのだろう。その怖さについて、内山先生はこう語る。

 

「まず、カビの出す酵素によって、腸壁が刺激され、腸の粘膜が破壊されてしまいます。すると破壊された腸壁の隙間から、未消化物や異物が血中に漏れ出て、アレルギー反応も起こりやすくなるのです」

 

これは「リーキーガット症候群」と呼ばれる症状だ。腸の炎症が進行すると、全身にも影響が及ぶ。

 

「疲れやすい体質や、嘔吐、下痢や便秘を引き起こすような有害物質が体の中で作りだされます。すると、免疫力も低下し、感染症を起こしやすい体質に。さらに、低血糖も引き起こすので、カビの原因である甘いものをよけいに求めるようになるんです」

 

冒頭に内山先生が挙げた、原因不明の不調に悩まされた女性のように、病院で検査をしても“どこが悪いかわからない”というのも特徴だ。

 

「カビは腸の中で増えており、病院の血液検査では『異常なし』と、言われることがほとんどです。そして原因不明のまま薬を処方されて、さらに免疫力が低下してしまうという悪循環にハマるんです」