乳幼児期に起こるイメージが強いアレルギーだが、大人になってから発症するケースも多く、患者数は年々増加。今や2人に1人はなんらかのアレルギーを持っているとも。食物によるアレルギーに関しては、最近増加の傾向にあるという。好きな食べものが食べられなくなったら大変! 早速、食物アレルギーの第一人者である相模原病院の福冨友馬先生のもとへ。

 

「大人になってからの食物アレルギー発症のメカニズムは、食べることによって発症するもの(経口感作)と皮膚や粘膜からアレルゲンが侵入して始まるもの(腸管外感作)の2つ。小麦は、経口感作の代表的なアレルギーです。おそらく摂取しすぎが原因でしょう。小麦製品を食べて4時間以内に運動をすると、胃腸の壁をアレルゲンが通過しやすくなり、血中に入ることで起こることが多いです」(福冨先生・以下同)

 

発症は突然で、血圧が下がり呼吸困難に至るアナフィラキシーを起こすこともあるという。

 

「十分なデータはまだないのですが、私は摂取を控えることが最大の予防法ではないかと思っています。小麦粉は炭水化物も多いので、パスタやうどんなど小麦メインのメニューは週に1〜2食くらいにとどめておいてほしいですね」

 

福冨先生の病院で次いで患者数の多いアレルギーの原因が甲殻類(魚全般も含む)。頻繁に触ることで起こることもあり、調理師の人などに多くみられるという。

 

「発症後に食べると、アナフィラキシーを起こすこともあります。一般の方は神経質になることはありませんが、手が荒れていると発症リスクが高まるので、クリームなどで手荒れの防止を」

 

成人してから発症する「小麦」「甲殻類」が原因の食物アレルギーの特徴(福冨友馬先生の監修による)は次のとおり。

 

■小麦が原因の食物アレルギー

 

【主な症状】

じんましん、アナフィラキシー

 

【アレルギーの特徴】

約200人に1人が発症。乳幼児と違い、食べただけでは発症しにくく、摂取後に運動すると発症する。重症の人は軽い運動でも引き起こすことがある

 

■甲殻類が原因の食物アレルギー

 

【主な症状】

手のかゆみ、アナフィラキシー

 

【アレルギーの特徴】

日ごろから素手で触る機会が多い人がなることもある。かゆみが出てきたら素手で触らないこと。完治しないまでも、ほかのアレルギーに比べて症状が改善しやすいのが特徴

 

このほか、成人してから発症する「食物アレルギー」では、スパイスやナッツ、話題のアニサキスにも注意したい。

 

「アニサキスは何度かかまれているうちにアレルギーに。発症すると、死んだアニサキスを食べても反応が出てしまいます」

 

マイナス20度で24時間以上冷凍するか、60度以上で1分加熱するなど調理段階で死滅させることでアニサキスにかまれることは予防できるというから実践したい。