厚生労働省は、1月25日にインフルエンザ患者数が前の週から約50万人増となる213万人を超えたと発表した。全国44都道府県で、大流行が疑われる、“警報レベル”と認定されるほどに、インフルエンザが猛威を振るっている。

 

「私のクリニックにも多くのインフルエンザ患者さんが来ます。今年は特効薬のタミフル以外に、服用1回で、ウイルスの増殖を抑えるゾフルーザという新薬を選ぶ患者さんも多いです」

 

そう語るのは、1月18日に『「呼吸力」でマイナス5歳 見た目も中身も若返る超シンプル健康法』(毎日新聞出版)を出版した池袋大谷クリニックの大谷義夫院長だ。そんな大谷先生が「私も実践しています」と話す、大流行から自分の身を守るためのインフルエンザ予防法について教えてくれた。

 

【マスクは1日3回替える】

 

「インフルエンザの感染経路について、咳などの飛沫感染、手や指がウイルスに触れる接触感染のほかに、“空気感染”する可能性もあるという旨の論文が、’18年に発表されました。しかし、重要なのは飛沫感染と接触感染です」

 

そこで、口と鼻を守るマスクは必需品だ。大谷先生は、「1日1枚では足りない」と話す。

 

「この時期、飛沫感染を防ぐマスクや接触感染を防ぐ手洗いは予防の基本です。私は咳のひどい患者さん1人の診察が終わるたびにマスクを交換しています。みなさんも通勤移動するとき、パート先や仕事場、帰宅するときと1日に3回は交換するのをおすすめします」

 

【マスクをあごにかけない】

 

「マスクをつけて外に出たら、接触感染を防ぐため、なるべく表面には触れないほうがよいでしょう。お茶を飲むとき、マスクをそのまま下ろしてあごにかける人がいます。しかし、それではあごについているウイルスがマスクに付着し、それを口と鼻に戻すことでウイルスに接触してしまいます。この場合は指で片側だけはずして顔に触れないようにしましょう」

 

【歯磨きは1日4~5回】

 

「朝は口の中の細菌を取り除くために食事前に歯磨きを。口腔ケアで細菌が減ればインフルエンザが発症しにくくなります。1日に4回以上は歯磨きをして口腔ケアを。ある高齢者施設ではしっかりした口腔ケアで発症が10分の1に減少した報告もあります」

 

【緑茶をこまめに飲む】

 

「静岡県立大学の研究で、緑茶によるうがいでインフルエンザの発症率が低下したと報告があります。緑茶のカテキンに抗ウイルス作用とリラックス効果があるのです。私は患者さんの診察を終えるたびに、緑茶を数口飲んでいます」

 

【寝るときは必ず加湿器を】

 

「部屋の湿度を50~60%に保つことで、喉の細胞の線毛の動きが活発化してウイルスの侵入を防いでくれます。寝るときにベッドの近くに加湿器を置いて、喉が乾燥しないようにしましょう」

 

“警報”が出るなか、イヤでも外に出なければならないときもあるはず。万全の対策で、大流行に克つ体をつくろう。