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「一部の悪徳業者が業界全体の評判を落としていることは残念ですが、消費者意識の高まりから、現在は健全化が進んでいます。誰でも自分のお葬式で“ぼったくり”に遭い、残された家族に大損させるようなことはしたくないはず。生前から、葬儀のスタイルと優良業者を選定しておくとよいでしょう」

 

こう語るのは、葬儀業界誌『SOGI』ライターで僧侶でもある太田宏人さん。「割高な葬式だった」「見積りよりも請求額が高くて驚いた」など、嫌な後悔が残る葬儀を避けるためには、その地域の相場を知ることは大前提。そして、家族の“思い出に残る”よい葬儀を実現させるには、遺族に付け込む“欲深き葬儀業者”を見極めるクールな目をもたなければいけない。

 

そこで、太田さんが葬儀業者を見極めるためのポイントを教えてくれた。

 

■事前に担当者を選べ!

 

「事前相談はしたほうがいいでしょう。いくつかの葬儀業者を比較検討したうえで担当者を指名することもお勧めします。同じ葬儀社でも担当者によって能力は違いますし、相性があります。大事なのは“ご遺族の死別の悲嘆を癒す”という意識が、担当者の言葉や所作から感じられるかということです」

 

■遠慮せず希望を言う!

 

「葬儀についての希望が、たとえそれが“素人考え”であっても、頭ごなしに否定する業者はスキルが低いといえます。遺族の要望に耳を傾けて、生前契約の変更もいとわない人は信頼できるでしょう」

 

■誘導セールスを疑え!

 

「『これをすると、故人も喜びますよ』と言ったセールストークで、強引にオプションを勧めてくる担当者は問題です。反対に優秀な人は、故人の誕生した日の新聞をコピーしてきたり、陶芸が趣味の故人のために、作品を焼香の香炉に使用するなど、真心のこもったサービスを提供してくれます」

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