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楽しく、幸せなねことの暮らし。でも、不調やトラブルは突然やってくる。そこで、猫専門医の服部幸先生が、悩みをズバリ解決する「にゃうにゃう猫生相談」! 今回も、悩めるねこからこんな相談が届いた……。

 

【Q】「こんにちは。私は8歳の茶白です。ずっと家の中で暮らしてきたのですが、この間、窓がちょっと開いていたので、つい外に出てしまいました。知らないものだらけで、すごく怖くて……。2日たってやっと家に帰ることができました。その間、私がどうしていたか、飼い主さんと同居のねこがとても心配しているみたいで……」

 

【A】「外に出てしまった場合は、必ず診察を」(服部幸先生)

 

窓の外にはたくさんの危険があります。交通事故もそうですが、伝染病や寄生虫に感染する可能性を考えなくてはいけません。代表的な伝染病は、猫エイズウイルス感染症、猫白血病、ウイルス感染症などです。室内飼育のねこが万一、外に出てしまった場合は、必ず診察してもらいましょう。

 

そして、もし複数のねこを飼っているなら、ほかのねこといっしょにしてはいけません。外に出ていたねこは、どんな病気を持っているかわからないという点では、「新しいねこと同じ」と考えたほうがいいでしょう。最低1カ月は、ほかのねこと隔離が必要です。

 

たとえば猫エイズウイルスは、感染してから診断で陽性反応が出るまでに4週間かかります。ウイルスに感染した直後では陰性と出てしまうので、そこで接触させると、ほかのねこにも感染してしまう恐れがあるので気を付けてください。外のねこと接触している可能性があれば、1日だけ、もしくは数時間だけ外に出ていたとしても、同じことがいえます。

 

ねこが外に出てしまって見つからないときには、警察と保健所に届け出をしましょう。現在の法律では動物は「もの」として警察や保健所に届けられることがあるためです。外は危険が多いため、私も完全室内飼育を推奨します。

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