2012年「送ってはいけない」年賀状

年賀状書きは意外と手間がかかるもの。そんな理由から毎年同じ文面を印刷してはいませんか? 東日本大震災、福島原発事故があった今年。うっかりして、いつも通りの文面を送ってしまうとマナー違反になることも。

 

そこで、受け取る側の立場に立った年賀状の書き方をご紹介。教えてくれたのは、元客室乗務員で、マナー講師として活躍する第一印象研究所代表の杉浦永子さん。自らも仙台市で被災したという杉浦さんに、注意するポイントを聞いてみた。

 

1.新しい年を祝う賀詞

「年賀状の決まり文句が“賀詞”です。避難所で生活している方へ『おめでとう』と書いたらいい気分はしません。『謹んで年始のご挨拶を申し上げます』と、気遣いを込めた言葉はどうでしょうか」

 

2.賀詞に続く言葉

「賀詞の後には相手を敬う言葉が続きます。震災被害に遭われた方も多いのに、『去年のようないい年を……』では失礼ですのでご注意を。また年賀状には『亡、去、破、壊』など忌み言葉があります」

 

3.イラスト

「イラストはさほど気を使う必要はないと思いますが、『おめでたい』『祝い』を強調した派手なもの、津波などを連想させるようなものは、控えたほうがいいでしょう」

 

4.写真

「幸せそうな家族写真も、今年はママ友や親戚以外には添えないほうが得策です。大切な家族写真が津波で流された方もいますから」

 

5.メッセージ

「被災者の精神状態は様々です。先方の安否を気遣い自愛を願う内容はいかかでしょうか。相手の健康や幸せ、変わらぬ付き合いを願う言葉をそえるのは気の利いたマナーですね」

 

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